長期的な視点で「利益」の最大化を目指す…上げ相場・下げ相場のどちらにも対応可能な「ポートフォリオ」を組むコツ【株式投資のプロが解説】
株式市場には必ず「上げ相場」と「下げ相場」が訪れます。上げ相場になれば利益の最大化を狙い、下げ相場のときには損失を最小化できる「ポートフォリオ」を組むことが理想的といえるでしょう。本記事では、株式会社ソーシャルインベストメントの川合一啓氏が、長い目で見て大きな利益を得られる「ポートフォリオの組み方」のコツについて解説します。 【早見表】年収別「会社員の手取り額」
成長株、割安株、現金をバランスよく混ぜる
上げ相場にも下げ相場にも対応できるポートフォリオとしてご紹介するのは、成長株と割安株と現金をバランスよく混ぜるポートフォリオです。これら三種を混ぜておけば、上げ相場にも下げ相場にも対応でき、長い目で見て大きな利益を得られるのではないでしょうか。ひとつの考え方、ひとつの方法として、参考になさってください。 なお成長株とは、将来の高い成長が予測できる銘柄のことだと、ここでは定義します。会社の新しさや古さ、商品の新しさや古さに関係なく、着実に利益を積み重ねて、純資産や配当をハイペースで増やし続けている会社が、それに当たります。 ですから、新興の急成長企業も、有名な大きな会社も、ここでいう成長株となりえます。しかし成長株は、現在の価値に比べて株価が割高傾向になっていることが多いです。 割安株とは、現在の価値に比べて株価が割安傾向になっている銘柄のことだと、ここでは定義します。高い成長性は期待できないかもしれませんが、株価が割安であるためそれが一定水準まで値上がりする可能性が十分にあり、投資先として悪くありません。
上げ相場のときは成長株が大きく値上がりしやすい
上げ相場のときは、成長株が大きく値上がりしやすいといえます。株式市場参加者の心理が積極的になっていて、明るい未来が予想され、成長株への投資が盛んになるからです。ですから、それをポートフォリオに組み入れておけば、そこで利益を最大化することができるのではないでしょうか。 また、上げ相場のときは、割安株にもそれなりの値上がりが見込めます。成長株など人気銘柄への資金流入が一定量を超えると、次の投資先としてあまり人気のない割安株にも注目が集まるからです。成長株ほどの値上がりにはならないかもしれませんが、一定の利益は得られるでしょう。 なお当然のことながら、いくら株式市場が上げ相場になっても、現金は値上がりしません。