5人負傷の新橋ビル爆発、内装工事の現場監督ら書類送検へ…ガス管の位置確認怠った疑い
東京・新橋で昨年7月、5人が重軽傷を負った雑居ビル爆発事故で、警視庁は17日にも、ビルの内装工事をしていた現場監督の30歳代の会社員男と、60歳代の作業員の男を業務上過失致傷と業務上失火容疑で東京地検に書類送検する方針を固めた。ガス管の蓋と思わず衝撃を加えた結果、床下の配管が外れてガスが下の階に充満したといい、配管の位置を確認する安全管理義務を怠ったと判断した。 【写真】大混乱の新橋、事故直後の様子
事故は昨年7月3日午後、東京都港区新橋の8階建てビルで起きた。2階のバー約100平方メートルが焼け、店内にいた男性店長と女性店員、周辺の路上にいた通行人の男女3人が、やけどなどの重軽傷を負った。爆風により、周辺5棟の建物の窓ガラスや外壁も壊れた。
捜査関係者によると、現場検証の結果、空き店舗だった3階の床下を通るガス管の接続部が外れ、漏れた都市ガスが2階のバー店内に充満していたことが判明。店長が喫煙室でたばこを吸おうとライターで火を付けたところ、ガスに引火して爆発したことがわかった。
3階では事故当日、2人を含む複数人が午前から内装工事をしていた。警視庁は、作業員の男が床から出ていたガス管の蓋を工具で外そうとした際、衝撃が加わって床下の配管の接続部が外れたとみている。
2人は工事前、ビル内の図面でガス管の位置などを確認しておらず、任意の調べに、「ガス管の蓋と思わず、床を平らにするために取り外そうとした」などと供述したという。