【西武】最下位チームに株主総会で厳しい声「勝てる監督を選んでほしい」FA移籍の山川の話題も
株式会社西武ホールディングスの定時株主総会が21日、埼玉・所沢市内で開催され、最下位に沈むチームへ、株主からさまざまな厳しい声が飛んだ。 19勝44敗、借金「25」と苦しむ状況に、株主たちも黙っていられなかった。株主総会開始から約1時間、1人が発言した。「今年は非常に残念な結果が続いていて、悲しい気持ちでいっぱい。西武ライオンズについては強いチームという印象がありました。監督などはライオンズのOBでなくても、勝てる監督を選んでほしいと思います。勝てることにこだわってください」と声を上げた。 チームの不振から5月26日をもって松井稼頭央監督(48)が休養。交流戦から渡辺久信GM兼監督代行(58)が指揮を執るという異例の状況になっている。1人の株主からは首脳陣についての話が飛んだ。「(西武のOBが多く)外部からの血が入っていない。それが緩さの1つではないかと思います」と突っ込み「やっぱり勝つことが最大のファンサービスであり、集客につながる」と続けた。 質疑応答の場で、鉄道などに関する意見も出たが、半数以上、西武ライオンズに関する質問が占めた。設備投資の在り方について質問した株主は、ひも付けるように選手の流出について言及した。「毎年のように(FAで)選手を取られている。もうちょっと出て行きそうな選手の3分の2くらい引き留められませんか。それができればもうちょっとチーム状況も改善していくと思う」と発した。 昨年、球団から無期限の公式試合出場停止処分を受け、FAでソフトバンクに移籍した山川穂高内野手(32)に関連する話題にもなった。「タンパリングが疑われる事例というのが確認されています。追及して、NPB(日本野球機構)の方にこれを訴えるということをしないのか? しないままだったら非常に情けない」という話をする株主もいた。 同株主は3月に行われた球団初のOB戦についても指摘した。「どうしてもこの人の名前がない、おかしいなと思ったのが清原和博、松坂大輔。この2名がいなかったというのは非常に残念。コンプライアンスを大事にしている企業だということはわかって言っている。コンプライアンスに引っ掛かるというところで彼(清原氏)を呼べなかったのはわかるが、執行猶予も済んでいて、いい加減に彼を許せよ」。 1時間半以上にわたった株主総会で、奥村剛球団社長(56)は1つ1つの問いに対して真摯(しんし)に回答した。「ご意見につきましてはしっかりと受けとめて、これから勝てるチームをつくって参りたいというふうに考えています」。 後藤高志オーナー(75)は「私もオーナーとして責任を痛感しております。これからライオンズの大々的な改革をしっかりとやって、常勝軍団を取り戻すという改革を私も先頭に立って進めて参りたいと思います」と口にした。 21日からリーグ戦が再開し、敵地大阪でオリックスと対戦するチームに注目が集まる。