チェコ代表の野球と向きあう真摯な姿に感銘 佐々木に死球受けたエスカラは米挑戦の背中押す
【球界ここだけの話】「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」に向けた強化試合(ラグザス 侍ジャパンシリーズ2024=11月9、10日)で対戦したチェコ代表の印象を問われた侍ジャパン・高橋宏斗投手(22)=中日=は「WBCの時に感じたのはチェコ代表全員の人柄の良さ。メジャーなスポーツではないかもしれないですけど、すごく真摯(しんし)に向かっていく姿というのは印象的です」と明かした。高橋宏の言葉通り、この短期間でそれを感じ取れる瞬間が何度もあった。 【写真をみる】大谷のサインバット2本をもらったチェコ代表の選手 第1戦で先発したパディサクが侍ジャパン打線を4回1失点に抑えると、ハジム監督はベンチから三塁線近くまで出迎えがっちり握手。ジョージア大学大学院に在学する右腕に「ストライクゾーンで勇気をもって攻めていた」とベンチを飛び出してまで大きな拍手を送った。 同戦の前には23年WBCで佐々木朗希投手(22)=ロッテ=から左膝に死球を受け、翌日にはお菓子の差し入れをもらったウィリー・エスカラ内野手(25)を取材する機会に恵まれた。「世界一のチームと対戦できることに興奮している。すごく楽しみ」と心を躍らせていた。佐々木のメジャー挑戦については球場に向かうチームバス内でニュースを見て把握したといい「どこであってもうまくやっていけると思う」と応援する言葉が自然と出てくる。 エスカラを含むナインは日本で過ごす日々を満喫しており「日本の高級和牛を食べたんだ。あれは最高だよ」と感動した様子で続く言葉が出てこない。「すしはまだ勉強中。あまり食べたことないけど好きだよ。(焼き肉店は)すてきなお店で、とても親切にしてもらって素晴らしい経験だった」と笑顔満開だった。 指揮官はチェコの野球文化について「ファンの数も増えましたし、子供たちも野球のことを知るようになっている。日本では当たり前かもしれないですけど、チェコでは初めて野球の本が出版されました」と会見で野球に関する書籍を紹介した場面もあった。WBSCランクは現在14位でプレミア12の出場権は得られなかったが、今後の野球発展や国際大会での飛躍を願わずにはいられなかった。(横山尚杜)