＜2025年度前期連続テレビ小説「あんぱん」柳井嵩役発表会見＞フォトセッションに臨む朝田のぶ役の今田美桜、柳井嵩役の北村匠海（撮影・大城　有生希）

　NHKは26日、2025年度前期連続テレビ小説「あんぱん」のヒロイン・朝田のぶ（今田美桜）の夫、柳井嵩（やない・たかし）役について、俳優の北村匠海（26）に決定したと発表した。北村にとって今回が朝ドラは初出演。北村は東京・渋谷の同局で行われた会見に今田とともに出席した。 　国民的アニメ「アンパンマン」を生み出した漫画家やなせたかしさんと妻・小松暢さんがモデルの物語。戦争を生き抜き波瀾（はらん）万丈の人生を送ったやなせさんと、支えた妻の愛と勇気を描く。漫画家夫婦をテーマにした朝ドラは2010年に放送された「ゲゲゲの女房」以来となる。 　同作の制作統括・倉崎憲氏は「皆さんはやなせたかしさんにどんなイメージを持たれているでしょうか？『アンパンマン』を生み出した漫画家、ハットやベレー帽をかぶった優しそうな人…きっと多くの人がイメージするのは、晩年のやなせさんかと思います」としつつも「取材を重ねるなかで、彼の人生の数々の原体験、“喜怒哀楽”の全てが、『アンパンマン』に結びついているのだと改めて感じ、若い頃からちゃんと描きたいという想いになりました」と制作の経緯を説明した。 　そのうえで「ヒロインと同様に、毎朝ずっと観たくなるような人って誰だろうと考えて真っ先に思い浮かんだのが、北村匠海さんです」と北村起用の理由について言及。「役者としてだけでなくアーティスト活動含めご活躍されていながらも、ずっと新鮮さも保ち続けている唯一無二の存在です。北村さんと初めてお会いしてじっくりお話させていただいた時に、彼の思考の深さに驚きました。ライブでも歌っている瞬間だけでなく、MCで観客に語りかけていたその言葉一つ一つに、彼にとって“生きる”ことへの想いが、静かに、でも確実にあふれていました。そんな彼の姿勢に触れるたびに、やなせさんが作詞を手がけた「手のひらを太陽に」や「アンパンマンのマーチ」の詩ともどこかリンクする部分も感じ、北村さんと共に挑んでみたい気持ちになったのです」と明かした。 　「今田美桜さんと北村匠海さんのコンビを、今から楽しみにお待ちいただけたら幸いです」と呼びかけた。 　クランクインは今年9月ごろを予定。