プラチナ世代・藤田かれん 急浮上5位 18番チップインバーディー締め「かみ合ってくれた」
「女子ゴルフ・明治安田レディス・第3日」(9日、土佐CC=パー72) 28位から出た藤田かれん(23)=ライク=が、6バーディー、1ボギーで、この日ベストタイ67の好プレー。レギュラーツアー本格参戦1年目のプラチナ世代が、通算5アンダーの5位に急浮上した。初日から単独首位を守っている鈴木愛が67で回り、14アンダーで2位の小祝さくらを4打差に突き放し、独走態勢に入った。ツアー初優勝を狙う竹田麗央が6打差の3位で続く。 【写真】ネイルバッチリ リングもキラリ オシャレゴルファーの藤田かれん ムービングデーの後半、藤田かれんのエンジンが一気に掛かった。10番から3連続で3メートルのバーディーチャンスを沈めると、16番も伸ばして最終18番は手前エッジ15ヤードからお見事チップインバーディー。グリーンを囲むギャラリーから歓声が沸き「きょうはかみ合ってくれた」と胸を張った。 プロ3年目。昨季11月の最終QTで3位の好成績を収め、今季初めてレギュラーツアーの開幕戦から戦う権利を得た。楽しみな開幕に向け、調子を整えてきたが、先週は「手が震えるほど緊張した」と大舞台の雰囲気にのまれて予選落ちを喫した。 ただ、手応えは悪くなかった。初日も5ボギーをたたきながら、5バーディーのイーブンパー。「先週もそうだけど、不調というわけではない」。今週はバッグを担いでもらっている男子の元賞金王・藤田寛之を長年支えた梅原敦キャディーに助言を受けると「聞いただけでも大きく変わった」。予選はイメージが湧かなかったというグリーン上も3日目は問題なかったという。 2000年度生まれの“プラチナ世代”では古江、94期生の同期では桜井を筆頭に強豪がそろう。すでに優勝を手にしている戦友がいることには焦りを覚えるが「ようやくこの舞台に立てたので。一歩ずつ自分のペースでいけたら」と勝利にはやる気持ちを抑える。 中学時代は陸上部で鍛えた自慢の健脚でも、上りのキツい土佐CCは「疲れますね。ひと休憩しますよ」と笑う。目標もまずは「シード権獲得を。一つ一つリランキングを成功できるように」と堅実に打ち立てる23歳。今大会の登山みたいなゴルフのように、自分の道を一歩一歩上っていく。 ◇藤田かれん(ふじた・かれん)2000年8月14日生まれ。滋賀県米原市出身。ライク所属。兄の影響で7歳からゴルフを始めた。大東中時代は、体作りの一環で陸上部に所属。彦根総合高を経て、21年11月に受験2度目の最終プロテストで合格した。得意クラブはドライバー。162センチ。