広島 今季11度目完封負け 昨季超え14度目の無得点試合 スタメンに左打者6人“隅田対策”不発
「西武5-0広島」(12日、ベルーナドーム) 反撃の1点を期待する右翼席を赤く染めた鯉党の願いは届かなかった。広島は西武・隅田にわずか4安打に封じられ、100球未満での完封を意味する“マダックス”を食らった。今季11度目の完封負けを喫し、無得点試合は早くも昨季を超える14度目。新井貴浩監督は「良い投手に良い投球をされた」と相手左腕を褒めた。 【写真】西武打線につかまった森下 苦しそうに汗をぬぐう 三回までは毎回得点圏に走者を進めたが、あと一本が出ない。攻め入る隙があっただけに朝山打撃コーチは「序盤の得点圏で一本出て先制していたら、展開は全然違っていたと思う」と悔やんだ。 五回からは4イニング連続での三者凡退。九回に2死一、二塁の好機をつくるも、最後は小園が低めのチェンジアップに手を出し、空振り三振に倒れた。 試合前時点で対右打者の被打率・208に対し、対左打者の被打率が・293と高い左腕の傾向は読めていた。「明らかに左打者の方が対応しやすい」と指揮官。一塁には、昨年の対戦で本塁打を放った堂林ではなく、佐藤を起用。DHに坂倉を置くなど、スタメンに6人の左打者を並べたが、攻略できずに27個のアウトを重ねてしまった。 交流戦は7勝7敗となり、勝率5割に逆戻り。7年ぶりの勝ち越しへ残り4戦。手痛い敗戦を引きずることなく、前を向いて戦う。