WBC世界バンタム級王者・中谷潤人、PFP1位を目指すと明言 IBF王者ロドリゲスに「ぜひやりましょう」と呼びかけ 世界6階級制覇宣言も
プロボクシングのWBC世界バンタム級王者の中谷潤人(26)=M・T=が27日、ボクシング界で最も権威がある米国の老舗専門メディア「ザ・リング」の全階級を通じたプロボクサー最強ランキングの「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」で1位を目指すことを明言。お互いに統一戦を希望しているIBF世界同級王者のエマヌエル・ロドリゲス(31)=プエルトリコ=に「ぜひやりましょう」と呼びかけた。世界6階級制覇を狙うことも宣言した。 【写真】中谷潤人、日本選手3人目の全勝での世界3階級制覇達成 中谷は神奈川・相模原ギオンスタジアムで行われたラグビーのリーグワン1部・相模原-BR東京にゲスト来場。所属ジムがある相模原市在住の中谷は相模原の今季リーグ戦ホーム最終戦で初めてラグビーを生観戦した。「見応えがあって楽しかった。ぶつかり合って、トライに向かって突き進んでいくっていうのは、やっぱり勇気がいる。良い刺激をもらいました」と笑顔で感想を述べた。 試合前に5159人の観客の前であいさつし、試合中は場内ラジオに出演。ラグビーについて尋ねたり、ボクシングに関する質問に答えたりした。最後には「(世界)6階級制覇できるように頑張ります」とオスカー・デラホーヤ(米国)とマニー・パッキャオ(フィリピン)が持つ、複数階級制覇の世界最多記録を目指すことを宣言した。相模原は24-31で敗れたものの、7点差以内の敗戦で勝ち点1を獲得。12チーム中9位を確定させ、最終節を残して1部残留を決めた。 24日に更新された最新の「ザ・リング」PFPで10位となり、初めてランクイン。中谷は「素直にうれしいのと、まだまだ高みを目指して頑張って、評価をしてもらえる試合をしないといけないと思っている。さらに上を目指して頑張ろうってまた思える瞬間だった」と1位を目指すと宣言した。 2月24日に東京・両国国技館で、初防衛を目指していた王者のアレハンドロ・サンティアゴ(メキシコ)に6回TKO勝ちし、世界3階級制覇を達成。次戦は7月下旬に日本でWBC1位のビンセント・アストロラビオ(27)=フィリピン=との指名試合が有力だ。現在は「感覚を鈍らせないように」少しずつスパーリングもこなしている。先日は今夏のパリ五輪日本代表に内定しているフェザー級の原田周大(22)と拳を交えたという。 中谷はIBF王者のロドリゲスとの統一戦を希望している。5月4日にエディオンアリーナ大阪第1競技場で、世界初挑戦する同級1位の西田凌佑(27)=六島=と対戦するロドリゲスは現在来日中。24日の会見では闘いたい他団体王者について「一番名前が売れている」と中谷を指名した。〝ネクストモンスター〟と呼ばれるサウスポーは「僕もやりたいし、ぜひやりましょうっていうスタンス。試合(西田戦)に集中してもらって、ときがくればぜひやりたい」とアンサーした。
プロ戦績は中谷が27戦27勝(20KO)、サンティアゴが37戦28勝(14KO)4敗5分け、アストロラビオが23戦19勝(14KO)4敗、西田が8戦8勝(1KO)、ロドリゲスが25戦22勝(13KO)2敗1無効試合。(尾﨑陽介)