Z世代の仕事への意識は上の世代とそれほど変わらない…最新の調査で(海外)
Z世代は、上の世代の労働者たちと同じように、公正な賃金、キャリアアップ、柔軟性を優先している。 ある調査によると、Z世代は完全なリモートワークやオフィス勤務よりもハイブリッドな勤務形態を好んでいる。 アメリカではZ世代のフルタイム労働者数がベビーブーマーの労働者数を抜くと予想されているため、若い従業員の姿勢は重要だ。 Z世代が求めているものは、実際には年上の世代とそれほど変わらないことが分かった。 そのイメージにもかかわらず、公平な賃金や柔軟性などのキャリアに関して、Z世代は年上の先輩たちと同じようなことを望んでいる。 専門サービス・リサーチ企業のセラマウント(Seramount)が、Z世代と上の年代の労働者たちにインタビューを実施したところ、一部のイメージとは逆に、Z世代の若い労働者たちは、在宅ワークで給料をもらい、できるだけ何もせずに生活することにフォーカスしているわけではないことが分かった。 この調査では、Z世代を1997年から2012年の間に生まれた人と定義しているが、調査対象となったのは、すでに社会人になっているZ世代だけで、学生は含まれていない。 セラマウントのシニア・リサーチアナリストで、27歳のZ世代、ジョン・ヴィージー-デタース(Jon Veasey-Deters)は「多少の違いはあるにせよ、最も若い労働者は年上の労働者と同じ目標を目指すことが多い」とBusiness Insiderに語った。 「我々は皆、それなりの給料をもらって、世の中にそれなりの影響を与えて、自分の仕事に価値を見出したいという同じようなことを求めている」と彼は言う。 若者の仕事に対する期待は重要だ。なぜなら2024年にZ世代は、アメリカのフルタイム労働者の中で、初めてベビーブーマー世代を上回る勢いなのだから。
通勤準備は完了か
ヴィージー-デタースによると、上の世代の従業員たちと働き盛りのZ世代の違いのひとつは、キャリアの初期段階にある多くの若者が、少なくとも一部の時間はオフィスに行きたいと考えていることだという。 2023年後半にアメリカでさまざまな年齢の労働者約400人を対象に行ったセラマウントの聴き取りでは、Z世代は4人に3人近くがハイブリッド型の勤務形態を好んでいるのに対し、それより上の世代では約半数にとどまっている。また、完全リモートワークを希望するZ世代はわずか11%だったのに対し、他の世代の労働者は34%だった。 新型コロナウイルスのパンデミックに巻き込まれた新卒の若手労働者の多くは、キッチンのテーブルでノートパソコンを開くことを予期していなかったとヴィージー-デタースは話す。 「我々は、自分たちの仕事に特定の社会的要素を求めており、一緒に働いている仲間や、そして我々が所属する組織をよりよく理解したいと望んでいる」 多くの若者にとって、実際に同僚と一緒にいるという目に見えないメリットは重要だが、毎日同僚と一緒にいる必要はないと考えているという。 「Z世代について分かった最も重要なことは、彼らはワーク・ライフ・バランスと柔軟性を何よりもまず重視しているということだ」と彼は話す。家とオフィスの両方で働くハイブリッド・スケジュールはワーク・ライフ・バランスなどに対応する最良の方法だという。 上司は必ずしもそれを好まないかもしれないが、通勤する日を何日か減らしてほしいという従業員の要求に同意する人は増えているようだ。KPMG USが大企業のCEOを対象に最近実施した調査では、3分の1の従業員が週5日オフィスに戻ってくると予想しており、1年前の約3分の2から減少していることがわかった。 ヴィージー-デタースはオフィスに行くのが楽しいと話している。 「週に一度は自主的に出社している。社会的な無形資産のために25分かけて通勤している」 ヴィージー-デタースによると、1つの場所にいることのメリットを特定するのは難しいが、オフィス復帰の方針で成功をしている企業の多くは、特定の日にオフィスにいなければならないと命じるのではなく、イベントの際に、「目的意識を持って」集まるようにすることが多いという。
我々は皆、お金が欲しい
セラマウントの調査では、若い労働者はそれほどお金に飢えているわけではないことも示されている。調査によると、Z世代の51%が仕事で最も重要なのは給料だと答えたのに対し、同様に答えた上の年代の労働者は47%だった。 若い労働者の中には、高い大学の学費への対応が大きな障害となっている人もいる。Business Insiderの最近の報告によると、Z世代とミレニアル世代の労働者の半数以上は、給料ギリギリの生活を送っているという。
Tim Paradis