英語が小5から正式教科に(2)英語指導できる教員どう大量に育成?
教員養成については着実に進められている一方、実際に授業を行っていく方法などについては未定の部分も多い。まず、教科になるにあたり、どのように「評価」していくかだ。覚える英単語数の目安などが新学習指導要領の中間報告には示されたものの、圓入室長は「英単語を覚えさせて書いてもらう、といった中学校のような評価にはならない」と説明する。 英単語やアルファベットが書けるかといったことを重視するよりは、英語に向かう姿勢・態度なども十分加味できるような評価になる見込みだという。5~1といった評定をつけるか、文章評価にするかについてはこれからの検討課題になっている。新学習指導要領が今年度中に完成した後、有識者会議などで具体的な内容を決める見通しだ。小学校の英語については2018年度に新学習指導要領が先行実施される予定のため、来年度には具体的な評価の仕方が固まる可能性がある。 授業時間の確保についても課題だ。中間報告では週に2コマの授業は難しいという前提の上で、10~15分の短時間学習を繰り返して授業時間に充てることなど対策として示している。具体的にはどのように行うのか。文科省の教育課程課によると、現在行われている短時間学習は「課外活動」として行われている。漢字や計算などのドリル、読書などが行われていることが多い。 この時間を本来の45分授業と関連づけられれば15分を3コマで45分授業とみなすことができるという。ただ、現状は短時間学習と授業本体を関連付ける場合の基準があいまいだといい、同省は7月、短時間学習と授業本体のひも付けについて協議する、非公表の検討会を発足させた。ルールなどを今年度中に取りまとめる方針だという。また15分単体の授業ではなく、45分授業に15分をプラスして60分授業を行うことも可能だという。それでも足りない場合は夏休みや土曜日などに授業を行うことで対応する想定だ。