熊野詣の伝統「皆地笠」に後継者…103歳唯一の職人が移住男性にバトン
梅崎さんは森林組合の仕事を辞め、今年4月から熊野本宮大社近くにある自宅で笠作りに注力。1個作るのに3日ほどかかるが、職人として一本立ちした。「今、皆地笠を作れるのは自分だけだと思うとプレッシャーもあるが、やりがいを感じる。芝さんにはまだまだかなわないが、伝統を継ぎ、いずれ誰かにつなぎたい」と話す。
芝さんは「ようやく引き継げて、ほっとした。一日一日を積み重ね、立派な職人になってほしい」とエールを送る。
価格も含めた購入の問い合わせは、道の駅熊野古道中辺路(0739・65・0671)へ。梅崎さんはこれまでの予約分を制作中で、新規入荷には時間がかかるという。