創業140周年「商船三井」時代の変化に応じた新たな取り組み、世界中の物流を支える“海運業”の未来を握るカギとは?
モデル・タレントとして活躍するユージと、フリーアナウンサーの吉田明世がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」(毎週月曜~金曜6:00~9:00)。「NEW TREND ONE」のコーナーでは、今、新しい生活の中で注目されているアイテム・企業・人物などにフォーカスします。 今回の放送は、今年4月に創業140周年を迎えた大手海運会社「商船三井」に注目! 代表取締役社長・橋本剛(はしもと・たけし)さんに、CO2削減など業界の課題への取り組みや、海運業の未来などについて伺いました。
世界中の物流を支える「海運業」。日本の輸出入の99.6%(重量ベース)は海上輸送が担っており、私たちが日々の暮らしのなかで使う多くのモノは「船」で運ばれています。 コロナ禍ではロックダウンなどによる物流機能の混乱や、「巣ごもり需要」が増えたことによる荷動きの増加がありました。そして現在は、中東の国・イエメンの武装組織が紅海(こうかい)の入り口で一般商船をターゲットにした攻撃を続けているため、ルート変更を余儀なくされることにより、輸送にかかる運賃が大きく変動している状況です。 物流のなかでも特に海運業は、世界の動きと連動していることが分かります。 そんな世界的なトレンドに対応して、さまざまなところで変化を遂げようとしているのが大手海運会社「商船三井」。 今回は、株式会社商船三井の代表取締役社長・橋本剛さんに、次世代に向けた新たな取り組みについて聞きました。
◆創業140周年「商船三井」次なる目標は“環境に優しい船”
2024年4月に創業140周年を迎えた「商船三井」では、世界的なトレンドに対応しながらさまざまなところで変化を遂げようとしています。 創業当初、商船三井は瀬戸内海やアジア諸国で海運業を営んでいました。橋本さんは「20世紀になったあたりから日本が世界に輸出・輸入のネットワークを広げていくのに伴って、我々の事業もどんどん拡大していきました」と説明します。 日本は島国という特性から、石油、鉄鉱石、石炭、液化天然ガス、農産物といったさまざまな資源を海外から輸入しており、そのほとんどを海運業が担っています。一方、日本からの輸出は工業製品を中心に、自動車や電気製品、化学製品です。橋本さんは近年の商船三井の事業について「日本以外の国々も広くカバーするようになっていて、最近は中国やインドの輸入・輸出の比率がどんどん増えている感じがあります」とコメント。 時代の変容とともに船の大型化が進み、一隻当たりに運べる物量が飛躍的に拡大しました。次なる課題は船の燃料だと述べる橋本さんは「よりクリーンでCO2の排出が少ない燃料に切り替える流れが来ています。次の燃料に移行していかないといけない、ちょうどその入口にいるかなという感じです」と現状を説明しました。 石油よりもCO2排出量を削減でき、大気汚染も軽度な燃料として考えられるのは「ガス」です。商船三井では、液化天然ガス(LNG)を主燃料とした船の導入を進めています。 橋本さんは今後の商船三井の海運業について「ここ20~30年の間で大きな変化を起こしていかないといけません。おそらく、CO2を削減しながら海運事業を続けていくことは、ものすごく大きなゲームチェンジャーになると思います」と思いを述べました。 今回紹介した「商船三井」について、ユージが橋本さんにインタビューした模様はTOKYO FM公式YouTubeチャンネルの動画で公開中です。 (TOKYO FM「ONE MORNING」放送より)
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