日本画家・千住博氏、歌舞伎座「祝幕」手掛ける 中村萬壽ファミリーの襲名披露で
国際的に活動する日本画家・千住博氏が、東京・歌舞伎座「六月大歌舞伎」で「祝幕」を手掛け、28日にお披露目された。 担当したのは初代中村萬壽、6代目中村時蔵、5代目中村梅枝が行う親子3代の襲名披露での祝幕。萬壽と千住氏が、小中高で慶応の同窓生であるつながりから今回の話になったという。千住氏は「品格、格調あるものにしたかった」と色はめでたい紅白。Manju、Tokizo、Baishiが筆記体で描かれ、海外から訪れた観客にも読める斬新なデザインだ。 萬壽は「快くお引き受けいただき、ありがたく思っています。千住先生のお名前を汚さぬよう襲名披露を懸命につとめたい」とあいさつ。時蔵も「襲名までにいろんなことがありましたが、千住先生の祝幕は断トツにうれしいことです」と笑顔を見せた。 歌舞伎座では黒・柿・萌葱(もえぎ)の「定式幕(じょうしきまく)」を引幕(ひきまく)として使用している。襲名披露や初舞台の際、後援会やごひいきから俳優に提供される特別な引幕として「祝幕」を定式幕の代わりに用いることがある。
報知新聞社