犬飼港跡で動画の撮影をする犬飼小中6年生＝豊後大野市犬飼町下津尾

　大分県豊後大野市犬飼町の犬飼港跡と犬飼石仏の素晴らしさを知ってもらおうと、犬飼小中6年生23人が動画作りに取り組んでいる。県先哲史料館の「子ども地域チューバープロデュース大作戦」の一環。4日、自分たちで考えたストーリーに沿い、現地で撮影に臨んだ。編集作業などをし、年度内に公開する予定。 　犬飼港跡は年貢米の輸送や参勤交代などに使うために、旧岡藩が大野川に整備した。児童は市資料館職員から説明を受けた後、積み荷場所に整備した石畳や航海の安全を祈願して岩壁に彫ったとされる「波乗り地蔵」も見学した。 　動画の台本は児童が手がけ、コミカルな内容に仕上げた。撮影では、それぞれ出演者やカメラマン、アシスタントなどを担当。ディレクター役の児童が出演者に演技指導しながら、何度も撮り直していた。 　羽織はかまのような衣装を身に着けて殿様役を演じた川野優聖さん（12）は「犬飼の自慢の場所を面白く学べる動画ができると思う。たくさんの人に見てもらいたい」と話した。 　地域チューバープロデュース大作戦は子どもたちに地域の魅力を学び、発信してもらい、郷土愛を育てるのが目的。昨年度までの「子ども学芸員」事業から内容を変更した。 　1人1台配備されているタブレット端末などで動画の撮影や編集などをし、デジタル技術の習得にもつなげる。5月にはどんこ釣りの撮影もしている。