解除39県に「3つのお願い」 安倍首相「身を守る行動を」
安倍晋三首相は14日、会見し、海外で新型コロナウイルスの抑え込みに成功したと思われた国々で再び感染者が増加している例を挙げた上で「気を緩めた途端、一気に感染が広がっていく。全てをかつてに戻した途端あっという間に感染が拡大する。これがこのウイルスのもっとも怖いところ」と指摘。そのうえで、緊急事態宣言を解除した39県の住民に向け、「3つのお願い」があると述べた。 【会見ノーカット】安倍首相が会見 39県の「緊急事態宣言」解除を表明 3つは以下の通り。 (1)少しずつ段階的に (2)前向きな変化はできる限り続けてほしい (3)日常のあらゆる場面でウイルスへの警戒を怠らないでほしい
3つのお願い、具体的には
一点目について、安倍首相は「解除された地域のみなさんにもはや外出自粛はお願いしない。それでも最初は人との面会は避ける。電話で済むものは済ませるなど、人との接触をできる限り減らす努力は続けていただきたい。解除された地域の中でも県をまたいだ移動は少なくとも今月中は可能な限り控えていただきたい。段階的に日常の暮らしを取り戻していくようお願いしたい」と語った。 二点目については「オフィスの仕事については多くの皆さんの協力でこの1か月でテレワークが普及した。改善すべきは改善しながら、この前向きな変化を今後も継続していただきたい。時差通勤などの取り組みも混雑を避けるうえで有効であり、これからも続けてほしい」とした。 三点目については、「こまめな手洗いを心掛けることはもとより、常に人との距離を取り、密集を避ける。外出するときには必ずマスクを着用し、他の人との密接はできるだけ避ける。屋内より屋外で密閉は避ける。専門家の取りまとめた新しい生活様式を参考に『3つの密』を生活のあらゆる場面で避けてほしい」と述べた。
ウイルスがいること前提に
安倍首相はまた、「特に3つの密が濃厚な形で重なる、夜の繁華街の接待をともなう飲食店、バー、ナイトクラブ、カラオケ、ライブハウスの出入りは今後とも控えてほしい。いずれもこれまで集団感染が発生した場所であり、身を守る行動を重ねてお願いしたい」と強調。 「社会経済活動を回復させる一方で、ウイルスの感染拡大を抑え込んでいく。これほど難しい作業はない。これまで以上に1人1人の協力が必要になる。ウイルスが身の回りにいることを前提に、感染リスクをできる限りコントロールしながら仕事、日々の暮らしを取り戻す。世界中、どこにもこうすれば大丈夫と言う正解はない。長い道のりも覚悟する必要がある」と強調した。