桂文枝「もっとやれるんじゃないかな」 生成AIと一緒に創り上げた新作落語を披露
落語家の桂文枝さん(81)が2日、生成AIと一緒に創りあげた新作落語を披露しました。 【画像】桂文枝 81歳 「健康だけには気をつけて頑張っていきたい」 新作落語500作へ意欲 米寿に向けて これまで330本の以上の創作落語を生み出してきた文枝さん。今回、高性能生成AI・Gemini(ジェミニ)が弟子入りし、一緒に新作落語を創ることに。 8月5日に初対面を果たした文枝さんとGemini。文枝さんから『桂文Gemi(かつらぶんじぇに)』と名付けられました。その後は、『文Gemi』がアイディアを投げれば、文枝さんがダメ出しをするなど、本当の師匠と弟子のように対話を繰り返し、約1か月半に及ぶ準備期間を経て、新作落語が完成しました。
こうして迎えた発表当日、文枝さんは高座に上がると、『リーダーシップ』と名付けられた新作落語を披露。スーパーの社長が「AI社長を作った」と専務に持ちかけるところから始まる噺(はなし)です。 今回、冒頭の“枕(まくら)”の制作も文Gemiに依頼。文枝さんは、文Gemiから10個提案されたうちの1つを紹介すると、「私ならもっと面白いことが考えられますけどね」とにやり。軽妙な語り口に会場が笑いに包まれました。 落語を披露した文枝さんは「落語というのは庶民の暮らしを噺(はなし)にしますし、将棋や囲碁みたいにかたちがあるものではなく、“心”ですからね。AIにどこまで伝わるものかと思っていましたが、1回目としては良かったんちゃうかなと思いますよ。今後も文Gemiに落語を教えていけば、もっとやれるんじゃないかなと思います」と、手応えを感じていました。