湘南MF山田直輝、主導権を握っての敗戦で悔しさを露わに「監督は僕らが決めるだけのところまで持ってきてくれたのに...」
「過ぎてしまった試合はどうにもできない」
湘南ベルマーレは6月22日、J1第19節でFC東京とホームで対戦し、0-1で敗れた。 【PHOTO】最後まで声援を送り続けた湘南ベルマーレサポーターを特集!(Part1) 試合は立ち上がりから湘南が主導権を握る。3-5-2の両ウイングバックの鈴木雄斗(右)と小野瀬康介(左)を上手く使い、ダイナミックなサイドチェンジで相手を揺さぶりながら数多くのチャンスを演出。45分、鈴木雄のクロスにルキアンが合わせてネットを揺らすも、シュートが福田翔生の手に当たっており、VARの介入でゴールが取り消しに。0-0でゲームを折り返す。 後半もホームチームは流れを渡さず。49分、小野瀬のクロスを鈴木雄が折り返し、最後は山田直輝が仕上げたが、これもオフサイドの判定で得点とはならず。その後は相手GK野澤大志ブランドンの好セーブが続き、得点できずにいると、79分、徳元悠平にミドルシュートを決められて失点。結果的にはシュート数で20対6と圧倒しながら、スーパーゴール一発に泣く形で惜敗を喫した。 試合後、山田が試合を振り返った。 「100パーセント、チームが勝つためにプレーしようと思っていたので、結果が伴わなかった悔しさが大きい。スタッフ陣が相手のやり方を分析し、湘南の良さを引き出すプランを用意してくれて、選手も実践して、こういうゲームにしてもらったにも関わらず、最後のところで結果を出せませんでした」 湘南の山口智監督は「勝たせてあげられなくて申し訳ない」と自分の責任だと強調。ただ、山田はそう感じていないと言う。 「智さんは責任感の強い人なので、そう言っているだろうと思いましたけど、今日はどう考えても選手の責任で勝点を落とした試合。監督はこれ以上どうしようもないと言えるくらい、僕らが決めるだけのところまで持ってきてくれたのに、僕らが決められませんでした」 今季ベストと言っても過言ではないような内容での敗戦を悔やむ山田は、最後に次節への意気込みを語った。 「選手は今日、誰もが自分に矢印を向けて、僕らの責任で勝てなかったというのが分かっていると思う。過ぎてしまった試合はどうにもできないので、次の試合でもしチャンスがあれば、絶対にチームを勝たせるプレーをしたいです。 プロである以上、結果がすべてですが、今日は結果だけがついてこなかった。良かったところは継続して、最後、ゴールに押し込むところをよりフォーカスしてやれれば」 相手の戦い方を見ながら、ビルドアップで空いているスペースを使い、チャンスを作るところまでは間違いなく向上している。あとは、創出した決定機を数字につなげるだけだ。 課題を突き付けられたシーズン前半戦の最終節の敗北は、間違いなく今後への糧となるはずだ。 取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)