大阪桐蔭が独自大会初戦 五回コールドで勝利 5番・上野が先制2点本塁打
高校野球の大阪独自大会は2日、大阪府豊中市の豊中ローズ球場などであり、2020年甲子園高校野球交流試合に出場する大阪桐蔭が初戦の2回戦に臨んだ。5番・上野海斗(3年)の先制2点本塁打などで吹田に12―0で五回コールド勝ちした。 嫌な流れを吹き飛ばす一発だった。二回無死一塁、上野は甘く入ったスライダーを上からしっかりとたたいた。一回が無得点だっただけに、中越えの先制2ランに「(4番の)船曳が出塁してくれたので何とかしようと思った」と喜んだ。 打順は6、7番が定位置だが、本来4番の仲三河優太(3年)ら背番号1桁の3選手がけがのためベンチ入りメンバーから外れていた。公式戦で初めて5番を任され「長打力が一番の持ち味なので、(3選手に)匹敵する打撃をしよう」と臨んでいた。 熊本県菊陽町出身で、中学2年生の時に2016年の熊本地震があり、自宅は半壊。車中泊も経験した。今回は新型コロナウイルスの感染拡大で全体練習の自粛もあったが「(野球ができる)普段の状況が当たり前じゃないんだということを熊本地震で学んだ。あの時の経験が今につながっている」と前向きに捉えてきた。 本来なら7月26日が初戦の予定だったが、雨天や対戦校の臨時休校もあり、日程が1週間ずれた。西谷浩一監督も「だいぶ待ったのでじれた」と苦笑しながらも、きっちり快勝。交流試合屈指の好カードとして注目される8月17日の東海大相模(神奈川)戦に向け、幸先の良いスタートを切った。【藤田健志】