「フィデア銀行」27年1月に誕生 荘内銀と北都銀合併、頭取に佐藤氏
荘内銀行(鶴岡市)と北都銀行(秋田市)を傘下に持つフィデアホールディングス(HD、仙台市)は8日、両行合併の効力発生日は2027年1月1日の予定と発表した。荘内銀を存続会社、北都銀を消滅会社とする吸収合併となる。本店は山形市に置く。頭取には北都銀の佐藤敬取締役専務執行役員を内定した。同HDが仙台市で会見し、明らかにした。新銀行の名称を「フィデア銀行」とすることも正式発表した。 秋田市に秋田本店営業部、鶴岡市に鶴岡営業部を置く。東北では初めて県境を越えた広域地方銀行となる見通し。同HD本社は引き続き仙台市に置く。 役員人事では、荘内銀の山科宏幸常務執行役員が新銀行の専務執行役員に内定し、佐藤氏と山科氏が代表権を持つ。合併を見据え、佐藤氏、山科氏は来年4月1日にそれぞれ両行の頭取、専務執行役員に就任する。松田正彦荘内、伊藤新北都の両頭取はHD会長となり、各行に取締役として残る。荘内銀は来年5月26日に本店所在地を鶴岡市から山形市の山形営業部に変更する。
会見では同HDの新野正博社長と4氏が合併の概要や新銀行の地域戦略などを説明した。 佐藤 敬氏(さとう・たかし)新潟大経済学部卒。95年北都銀行入行。フィデアHD経営統括グループ長、土崎支店長兼土崎南支店長、取締役常務執行役員などを経て、今年4月から現職。秋田県大仙市出身。52歳。 山科 宏幸氏(やましな・ひろゆき)成蹊大文学部卒。95年荘内銀行入行。流通センター支店長、酒田中央支店長、執行役員山形営業部長兼山形南支店長兼県庁前支店長などを経て、23年4月から現職。鶴岡市出身。51歳。 ◆荘内銀行 1878(明治11)年設立。今年9月末時点の従業員数は510人、実店舗数は33、資本金は85億円。今年3月期の総資産は1兆5067億円、譲渡性を含む預金残高は1兆3667億円、貸出金残高は9697億円。 ◆北都銀行 1895(明治28)年設立。今年9月末時点の従業員数は509人、実店舗数は38、資本金は125億円。今年3月期の総資産は1兆5589億円、譲渡性を含む預金残高は1兆4010億円、貸出金残高は9151億円。