ソロモン諸島の議会総選挙 親中派の与党と“中国依存から脱却”訴える野党がともに単独過半数に届かず
中国の影響力拡大が指摘されている南太平洋の島国、ソロモン諸島で、今月行われた議会総選挙の結果が確定しました。結果は親中派の与党と中国依存からの脱却を訴える野党がともに単独過半数には届かず、今後は首相選出に向けた駆け引きが活発になりそうです。 ソロモン諸島の総選挙は50の議席をめぐって争われ、17日に投票が行われました。 地元メディアによりますと、台湾との断交に踏み切るなど、中国との関係を深めてきた現首相ソガバレ氏が率いる与党は、15議席を確保しました。 一方、過度な中国依存の見直しを訴える野党3党による野党連合が13議席、中国との安全保障協定の破棄や台湾との関係再構築など、さらに強硬に対中外交の転換を求める別の野党も7議席を獲得しました。 一方で、いずれの政党も単独過半数には届かず、新しい首相を選ぶには連立が必要になります。今後は連立政権の発足に向けて水面下の駆け引きが活発になるとみられますが、親中派の与党が政権から外れれば、影響力拡大を狙う中国にとっては痛手となります。