『ゴジラ-1.0』山崎貴監督が凱旋会見!「日本映画が変わっていく可能性も…」
第96回アカデミー賞授賞式で、日本映画として初めて視覚効果賞を受賞した『ゴジラ-1.0』のアカデミー賞受賞記者会見が、12日に羽田空港内のTIAT SKY HALLで行われ、山崎貴監督(監督・脚本・VFX)、渋谷紀世子(VFXディレクター)、高橋正紀(3DCGディレクター)、野島達司(エフェクトアーティスト/コンポジター)らVFXチームがオスカー像を手に感激の思いを語った。この日はさらに花束プレゼンターとして、本作ヒロインの浜辺美波も来場した。 【画像】オスカー像を手にする浜辺美波! 3月10日(日本時間11日)に行われた第96回アカデミー賞授賞式で、日本映画初となる視覚効果賞を受賞した本作。その歴史的快挙を成し遂げたVFXチームが帰国後、初の公の場として記者会見が行われた。報道陣の前に立った山崎監督は「どうなることかと思って挑んだオスカーでしたが、最高の結果になって良かったです」と安どの表情。
日本人キャストが出演する日本映画がアメリカで大ヒットを記録し、アカデミー賞を獲得したということで、「今後の日本映画のつくりかたが少し変わっていく可能性を秘めていると感じました」と手応えを感じている様子の山崎監督。続けて「日本映画、アジアの映画でも、字幕上映で観てもらえるようになってきているのもすごくいいことだし、それを見据えた作品なら製作費が潤沢にできる可能性がある。今回のことをきっかけに、ワールドワイドを目指した作品もできる」と力強く語った。
授賞式では、原稿を一生懸命読みながらスピーチをする山崎監督の姿が印象的だったが、当時の心境について山崎監督は「つたない英語のスピーチを皆さん、『がんばれ』という目で、温かく見てくださっていた。その気持ちがビシバシ伝わってきましたし、その空気が本当に心地よかった。同時にあせってもいましたけど、やはり世界最高峰の人たちが集まっている場所は素晴らしいと思いました」と振り返った。 そして、あらためてアメリカでのゴジラ人気を感じたという。「アメリカの人がいかにゴジラを好きなのかということも感じましたし、ゴジラが大スターなんだとも思いました。僕らは会場にゴジラを持って入ったので、皆さんが『ゴジラ!』と言ってくれました。僕らはゴジラのおかげで、あの場所に立てたんだと思います」としみじみ語った山崎監督。アメリカでのプロモーション活動を振り返って「僕らはノミネートされただけで喜んでいたんですけど、人間とは欲深いもの。ロビー活動と呼ばれるQ&Aをいろんなところでやっていくうちに、もしかして取れるんじゃないか、という気持ちになってきました。でも、多くを望むと駄目だったときにヘコむと思ったので、その気持ちを抑えるのに必死でした」と笑った。