石川県勢、最後は笑顔 木島、五島、大能が閉会式満喫
●感謝、悔しさ胸にロスへ 【パリ=田島大之】パリ五輪の閉会式には、石川県勢3人を含む日本選手団約180人が参加した。メダルこそ逃したものの、ふるさとに勇気と感動を届けた石川の選手たち。感謝や悔しさ、さまざまな思いを抱きながらも、最後は一様に笑顔で夢舞台を締めくくった。 【写真】閉会式で入場する大能選手(中央)=11日、パリ郊外 式に登場した県勢は、アーティスティックスイミングの木島萌香(アース製薬・井村クラブ、白山市出身)、陸上女子1万メートルの五島莉乃(資生堂、金沢市出身)、ブレイキン男子の大能寛飛(金沢市出身)の3選手。 会場では7万人超の観客が、次々と入場してくる各国の選手に惜しみない拍手と声援を送った。チームメイトと姿を現した木島選手は、会場のステージや装飾をゆっくりと見渡し、リラックスした様子。五島選手も仲間と記念撮影したり、スマートフォンで会場を撮影したりと祝祭を満喫していた。 県勢最年少となる大能選手はステージ近くでアトラクションを見つめ、音楽に合わせて体でリズムを取った。涙のダンスで会場を沸かせた前日から一転、若者らしくはしゃぐ姿が見られた。 約3時間にわたった式のフィナーレでは、米国の人気俳優トム・クルーズさんが登場。会場の熱気は最高潮に達し、県勢も手を振って歓迎した。パリでの熱狂の日々が幕を閉じるとともに、次回ロス大会への号砲が鳴ったように感じた。 ●声援のおかげ 宮浦真之(ローイング男子、小松市出身、NTT東日本) 初めての五輪は、緊張や会場のなんとも言えない雰囲気に圧倒されそうになった。自分のパフォーマンスを最大限発揮することに集中できたのは、日本から届いた声援のおかげで、強く支えられた。