丹鉄、死亡事故発生の踏切を廃止へ 遮断機・警報機なし
京都府舞鶴市高野由里の京都丹後鉄道下由里踏切で昨年4月、電動車いすに乗った高齢男性が列車にはねられ死亡した事故を受け、事業者の北近畿タンゴ鉄道(同府宮津市)とウィラートレインズ(同)は26日に同踏切を閉鎖することを決めた。 事故は昨年4月10日午前9時ごろに発生した。豊岡発西舞鶴行きの普通列車が、下由里踏切内で電動車いすの男性に衝突。男性は全身を強く打ち死亡した。この踏切は遮断機や警報機のない「第4種踏切」だった。 運輸安全委員会は昨年12月、この踏切で平成16年にも死亡事故が発生していることなどを踏まえ「この踏切を廃止すべきであり、廃止できない場合は遮断機と警報機を設置すべきだ」とする報告書をまとめた。 両社は16カ所ある第4種踏切のうち、下由里踏切のほか余部踏切(京丹後市大宮町)を26日に閉鎖すると発表。また姫御前踏切(同)については、遮断機と警報機がある「第1種踏切」に改修する。 残る13カ所の第4種踏切について北近畿タンゴ鉄道は「交通量や地元と意見交換をしながら最善の方法を検討していきたい」としている。(入沢亮輔)