JRAが競馬開催と発表 ダービー前日にスト実施も 日本調教師会中竹会長「25日の全レースに管理馬を出走させる予定」
JRAは24日、調教師会と厩舎従業員組合(3共闘)との春闘交渉の結果、3共闘の組合員が5月25日0時から同日24時まで、24時間のストライキに入ると発表した。労使間の交渉は妥結には至らなかったものの、25、26日の競馬開催(東京、京都)は通常通り行われ、調教師、組合非加入者、補充員らで今週の開催業務を行う。 日本ダービー前日のストライキ決行。その影響を考慮し、人気の一角であるシックスペンス(牡3歳、美浦・国枝)は金曜に東京競馬場へ輸送する事態に。また、26日の京都8Rに出走を予定していたキョウエイカンフ(牡4歳、美浦・勢司)は、輸送など出走するために必要な人員を確保できないため、出走を取り消した。 2年連続の事態に、日本中央競馬会(JRA)の佐野健吉競走担当理事は「憲法上、認められている制度ではありますが、競馬を楽しみにされている多くの皆さまにご心配をお掛けして申し訳なく思います。昨年同様、競馬開催やトレセン内の業務に関しては各調教師が状況を把握しており、おおむね作業に影響はないと思います」と説明した。 日本調教師会の中竹和也会長は「今般の労働組合側の春闘要求に関しては、本会としましては誠意を持って交渉し、精いっぱいの努力をしてまいりましたが、残念ながらストライキに至る事態となり、競馬を楽しみにされているファンの皆さまに対して、ご心配をおかけします。本会といたしましては、JRAおよび関係団体の協力も得ながら、5月25日の全レースにつきましては、管理馬を出走させる予定です。今後も魅力ある競馬をファンの皆さまに提供するため、全力で強い馬づくりにまい進して参りますので、今後とも中央競馬の応援をよろしくお願いします」とコメントした。 なお、JRAは一部の厩舎従業員春闘による影響が予想されるため、25日に行われる東京、京都競馬の金曜夜間発売および土曜早朝発売(金曜午後6時30分~土曜午前9時)を取りやめ、26日に実施する日本ダービーおよび目黒記念のみ発売を実施すると発表した。