松井秀喜の米国野球殿堂入りは絶望的どころか1年で資格喪失の可能性大
2018年の米国野球殿堂入りの発表が1月24日(日本時間25日)に近づいている。1936年にタイ・カッブ、ベーブ・ルース、ホーナス・ワグナー、クリスティ・マシューソン、ウォルター・ジョンソンの5人が初めて選ばれてからスタートした歴史ある殿堂入りの今年度の候補選手はすでに発表されており、そこには元ヤンキース、アスレチックス、エンゼルス、レイズでプレーした松井秀喜氏(43)の名前がノミネートされている。2014年に日本人として初の候補選手となった野茂英雄氏(49)以来、2人目の快挙だ。 米国野球殿堂は、メジャーで10年以上プレーし、引退後5年以上が経過した選手が対象となり、その中から全米野球記者協会の殿堂審査委員会が候補者を選び、次に10年以上所属している記者の投票によって決められる。10人までの連名投票で有効投票数の75%以上の得票があれば晴れて殿堂入りが決まる。 ただ候補者となれるのは10回まで。以降はノミネートから消される。だが、5%以上の得票がなかった場合は、1回だけで翌年からの候補資格を失う。 2014年に「日本のジャッキー・ロビンソン」としてノミネートされた野茂氏は、6票しか獲得できず、得票率は1.1%に終わり翌年から候補者から外された。 松井氏は、1月15日、先に史上最年少となる43歳で日本の野球殿堂入りを果たしたが、米国殿堂入りの可能性はどうなのか? 実は、殿堂入りの是非を議論されることの多い米国では日本と違い、投票権を持つ記者がツイッターなどのSNSを使い事前に誰に入れたかを公表している。それらの情報を集計しているサイトもあり、ライアン・シボドー氏による殿堂入り投票追跡サイト「Baseball Hall of Fame Vote Tracker」が有名で、連日、情報更新を続けている。 同サイトによると、今回、投票権を持つのは424人で、そのうち194人が実名で投票内容を公開、加えて4人が匿名で投票内容を明らかにしている(日本時間21日現在)。 全体の約46.7%の投票結果が判明していることになるが、現時点で、松井氏への投票数はゼロ。殿堂入りどころか、5%以上を得票することもきわめて難しい状況となっている。 今回、5%以上をキープするには22票以上が必要なのだ。 ちなみに2014年の野茂氏の場合、事前に公表された投票では1票だった。このときは、最終的に全体の約53%が事前に判明していた。