「年下の上司や先輩」には敬語で話す? タメ口で話す? 接し方・態度・考え方の正解は
年功序列にとらわれずにポジションが決まる会社が増え、変化の激しい業界では特に若いリーダーが増えています。皆さんのまわりにも、年下の上司や先輩を見かけるようになったのではないでしょうか。 年齢は自分の方が上、でも役職は相手の方が上。そんな関係性では、どのように話すのが正解なのでしょうか。年下の上司・先輩との接し方をご紹介します。
◆年下上司には敬語で話すのが正解? カジュアルな話し方でもいい?
敬語に関する調査によると、敬語で話した方がいいのか迷ったことがあるという人は7割以上。年下の部下と仕事をすることになった人は特に、敬語で話すべきか迷うかもしれません。 年下の上司との会話では敬語で話すのが正解です。フレンドリーに話したり、自分の意見をオープンに伝えたりするのは構いませんが、話し方は敬語で。上司に敬意を示しつつ、へりくだり過ぎないように伝えましょう。
◆年下上司は年下部下を「協調的ではない」と思っている?
「上司とはいえ年下なんだから、あまり丁寧に話すのはおかしい」と考える人もいると思います。年下の上司は、そんな年上部下のことをどのように思っているのでしょうか。 2023年に発表された、年下の上司がコミュニケーションについてどのように認識しているかを調査した研究によると、年上の部下のコミュニケーションは、特にフォーマルなやりとりにおいて、親身ではなく、協調的でないと思われているようです(※)。 この研究では、年下上司が年上の部下に対し、丁寧で敬意を払ってコミュニケーションをしていると回答しています。 年齢では自分の方が若かったとしても、年上の部下にも自分に対して丁寧に協調的に接してほしいと考える年下上司は多いかもしれません。 皆さんは、年下の上司や先輩に対して丁寧に接しているでしょうか。あまり丁寧に話すのは感情的に抵抗がある人もいるかもしれませんし、へりくだり過ぎても上司に気を遣わせてしまうのでは?と思う人もいるかもしれません。 どのようにバランスをとればよいのでしょうか。
◆尊敬を示しつつフレンドリーに! 適切なバランスを見つけるポイント
たしかに、年下だからといって上司にカジュアル過ぎる話し方をするのはNGですが、過度に丁寧過ぎる接し方は、相手に気を遣わせてしまいます。 コミュニケーションには相互作用があります。こちらがへりくだり過ぎることで、相手に横柄な態度をとらせてしまうこともあります。 ちょうどいいバランスをとるポイントは「尊敬は示しつつもフレンドリーな態度」を意識して話すことです。 話すときには敬語、上司に声をかけるときは、名前プラス役職(例:山田部長)もしくは名前プラスさん(例:山田さん)にします。 丁寧な話し方とフレンドリーさを組み合わせたコミュニケーションスタイルは、職場の雰囲気を良好に保ちますし、信頼関係を築きやすくする効果も期待できます。 基本技として覚えてほしいのは、失礼にならない程度に敬語をくずす話し方です。敬語をくずすといっても、なれなれしい話し方は職場ではふさわしくありません。敬意を示しつつフレンドリーに感じてもらえるような話し方をしましょう。 具体的には、文末に「よ」「ね」をつけたり、会話の中で独り言を入れたりなどの方法・コツがあります。 例)文末に「よ」「ね」をつける 「それが結構大変なんです」 →「それが結構大変なんですよ」 「そういえば聞きました」 →「そういえば聞きましたね」 例)会話の中で独り言を入れる 「C社のデータですね。確か、あったはずだな。会社に戻ったらメールでお送りします」 「それは面白そうな本ですね。帰りに買っていこうかな」