倉田真由美さん、夫・叶井俊太郎さんのがん治療しない選択に「命の責任は本人にしか取れませんから尊重するしかない」
漫画家の倉田真由美さんが14日放送のNHK Eテレ「ハートネットTV」(火曜・午後8時)に出演。今年2月にすい臓がんのため亡くなった夫で映画プロデューサーの叶井俊太郎さん(享年56)への思いを明かした。 収録日は叶井さんの死から2か月後。スタジオでのインタビュー冒頭から「なかなか、まだ夫の話をする時に涙が出て…」と声を震わせた倉田さん。 2年前の末期がん宣告時について「私は診察室に入って結果を聞く前に医師の顔を見て、悪い結果だと分かって、そこから涙が止まらなくなってしまったんですけど、夫の方は、なっちゃったものは仕方ないよねって感じ。最後までそういう人でしたね。病気のことで泣いたことは最後までないです、夫は。私ばっかり泣いてた」と振り返った。 積極的な治療を受けず、対症療法だけという夫の選択については「私の方がなかなかあきらめがつかないというか。手術したら10年、20年生きられるんじゃないかと思ったり。すごく、すい臓がんの手術が上手だという先生のところにも実は行きました。それまで2割と言われた5年生存率が初めて3割くらいと言われて、この先生、腕に自信があるんだなと思ったけど、夫は診察室出た瞬間から(手術)やらないって言った。それは本人が決めたって感じでした」と回顧。 「私もやったところで生き残れない確率が高いし、抗がん剤入れると大変なのは分かってたし、それをしないという選択をするなら、私は応援するしかないなと割と早くに思いました。命の責任は本人にしか取れませんから、それを尊重するしかないですね」と続けた。
報知新聞社