「完全にめちゃくちゃだ」現役引退のマリーが深夜に及ぶナイトセッションに物申す!「何とかしろよ」<SMASH>
今夏のパリ五輪を最後に現役を引退した男子テニス元世界ランク1位のアンディ・マリー氏(イギリス/37歳)が、9月2日に自身の公式X(@andy_murray)を更新。現在開催中の「全米オープン」を含め、四大大会で試合終了時刻が度々日をまたいでしまっている現状に物申した。 【画像】マリーが四大大会とITFに苦言を呈したX画面 海外メディア『Tennishead』によると、今回のマリー氏の投稿は現地9月1日の23時30分頃から行なわれたドナ・ベキッチ(クロアチア/24位)と、ジェン・チンウェン(中国/7位)による全米女子4回戦が午前2時を過ぎて終了したことを踏まえたもの。なおこの試合は、2時間50分の大接戦の末にジェンがベキッチを7-6(2)、4-6、6-2で下し、2年連続のベスト8入りを決めた。 マリー氏と言えば、昨年の全豪オープン2回戦で午前4時過ぎに終了したタナシ・コキナキス(オーストラリア/現86位)との5時間45分にも及ぶ大激闘を制したことが記憶に新しいが、その時も同氏は理不尽なスケジュールに対し、「明らかにおかしい」と苦言を呈していた。 そして今回、マリー氏は全米を含む全ての四大大会とそれらを管轄するITF(国際テニス連盟)、さらには男女テニス団体の公式Xアカウントをそれぞれタグ付けし、自身の意見を強く主張する形で一言こう綴った。 「テニスのスケジュールは完全にめちゃくちゃだ。午前2時や3時、4時に試合が行なわれるなんて、本当にアマチュアみたいだ。何とかしろよ」 全米に限って言えば、試合終了時刻が深夜未明になってしまうケースは、19時から2試合が行なわれるセンターコートのナイトセッションで起こる傾向が強い。今年も同コートのナイトセッション第1試合は例年通り19時に開始されているが、開幕前に大会主催側は試合のスケジュールをより柔軟に動かせるよう、以下のような決定を下したと発表していた。 「仮にアーサー・アッシュ・スタジアム(センターコート)での2試合目、またはルイ・アームストロング・スタジアム(2番目に大きいコート)での最後の試合が23時15分までに開始されていない場合、審判員には試合を別コートへ移動させる権限が与えられます」 しかし蓋を開けてみると今大会も状況は特に改善されていない。というのもベキッチとジェンの試合以外にも、現地8月30日のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ/2位)と、エカテリーナ・アレクサンドロワ(ロシア/31位)による女子3回戦が深夜12時頃にスタートし、午前1時48分に終了(サバレンカが2-6、6-1、6-2で勝利)したという事例があったのだ。 試合終了が深夜帯になってしまうと、選手には多大な負担がかかってしまう。なぜなら選手たちはオンコートインタビューや記者会見などの仕事もこなさなければならず、試合後すぐに宿舎に帰れるわけではないからだ。マリー氏が試合スケジュールの改善を求めるのはそういう点も考慮してのことなのだろう。 文●中村光佑