元マクラーレンF1のロン・デニス、産業界への貢献でナイト叙勲。レッドブルのホーナー代表はコマンダーに
12月29日、イギリス政府は新年の叙勲者リストを発表し、モータースポーツ界では元マクラーレン代表のロン・デニスにナイト(Knighthoods)、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表にコマンダー(CBE)の称号が与えられることになった。 【ギャラリー】”爆発”する個性……史上最もワイルドなデザインのF1マシントップ50 イギリス政府は新年と王の誕生日の年2回、著しい功績があった者を選び、叙勲を行なう。 デニスは30年以上にわたってマクラーレンを率い、イギリスのウォーキングに本拠を置くマクラーレンを複数のタイトル獲得に導いた功績が認められ、すでにCBEを授与されている。 2017年にマクラーレンを去って以来、彼はF1から完全に遠ざかり、現在ポディウム・アナリティクスの会長とトミーズ・キャンペーンの会長を務めるなど、他のビジネスに集中している。今回の叙勲は産業界と慈善事業への貢献が認められた形だ。 2021年には、ルイス・ハミルトンのモータースポーツにおける多大なる功績と貢献が認められ、F1ドライバーとして4人目となるナイトの爵位を与えられている。 ホーナー代表は、レッドブルが2010年から4年連続でダブルタイトルを達成した2013年に大英帝国勲章のオフィサー(OBE)を授与されている。 しかし今回、マックス・フェルスタッペンが3年連続でドライバーズタイトルを獲得し、レッドブルがF1史上最も支配的なシーズンを過ごしたことで、モータースポーツへの貢献が認められ、大英帝国勲章のコマンダーに昇格した。 この栄誉についてホーナーは、レッドブルの成功だけでなく、イギリスのモータースポーツ産業が経済にもたらした貢献が認められたことを光栄だと語った。 「10年前にOBEを授与されたのは思いがけない栄誉だったし、この2つ目の勲章であるCBEを授与されることは、私にとってとても光栄なことだ」 「オラクル・レッドブル・レーシングのような驚異的なチームを率ることができ、そのチームとともに働けること、そして英国経済に多大な貢献をするこの業界で働けることは大きな特権だ」 「レッドブルとともにF1や、より広いハイテクの分野で成し遂げてきたことを非常に誇りに思うし、その努力が認められたことを大変光栄に思う」 レッドブルは今年、22戦中21勝をマーク。マクラーレンが16戦中15勝を挙げた1988年をも上回る勝率を残した。またフェルスタッペンはドライバーズタイトルを獲得しただけでなく、史上最多となる19勝、1000ラップ以上のリードを記録するという歴史に残る偉業を成し遂げた。さらにチームメイトのセルジオ・ペレスがランキング2位に入ったことで、レッドブルのドライバーがランキング1位と2位を獲得した初めての年ともなった。 ホーナー代表自身、2023年にレッドブルが達成した偉業が近い将来破られることはないだろうと最近コメントしている。 「RB19のような覇権を握ったマシンで今年我々が成し遂げたことを、我々が生きている間に再び目にすることはないだろう」
Jonathan Noble