市立中学の制服ブレザー化 来年度改定へ、統一デザイン決定【宇部】
リボンやネクタイは各校で検討
宇部市内の市立中学校の制服は、来年度からブレザー、ズボンもしくはスカート、白シャツ、ボタンを統一したモデルとなる。改定に向けた準備が進む中、基本となる制服のデザインが決まった。ブレザーは古里が面する海を象徴する濃紺、ズボンとスカートは石炭やセメントを思わせるグレーのチェック柄で、宇部らしさを表現。ネクタイやリボンの色や柄は、各校で検討して決める。藤山と東岐波は既に独自でブレザー化している。 現在の詰め襟の学生服やセーラー服は需要が減り、製造ラインが急速に縮小しており、それに伴う価格上昇が必然であることから、全国的に制服のブレザー化が進んでいる。「詰め襟は苦しい」「セーラー服は暑くても脱げない」など不満も多く、近年はジェンダーレスの制服を求める声もあるため、昨年度から市教育委員会もモデルチェンジに向けて動き始めた。 市校長会などで組織する市立中学校制服改定委員会(会長・大山隆史川上中校長)を中心として検討。保護者を対象に実施したアンケート調査では、制服を変更することに「賛成」「どちらでもいい」が、合わせて9割という回答を得た。明石スクールユニフォームカンパニー宇部営業所を統一型モデル策定のマスターメーカーとして具体的な話し合いを進め、経済性、寒暖調節のしやすさ、着心地・動きやすさ、多様性への配慮などを考えて、基本とするデザインを決定した。 ブレザーは1~3型を設定。体形によって選べることを重視し、3型がジェンダーレスのシルエットとなる。ズボンとスカートははきたい方、ネクタイとリボンは付けたい方を自由に選べる。ボタンの右前、左前も選択できる。基本デザインの決定を受けて、各校はネクタイ、リボンの色や柄をスクールカラーなどに応じて決め、それに合った統一ボタンを金、銀の2種類から選ぶ。 改定委は、夏服を含めたすべての検討を7月に終えることを目指している。大山校長は「宇部の中学生として愛着を持って着られる制服にしたい。学校生活を快適に過ごせることを最優先に考え、改定を図っていく」と話した。