年金受給の「最高額」はいくら?もらう人の年収と職業は?
老後の大切な生活資金である年金は、老齢基礎年金と老齢厚生年金の合算額です。それぞれ、過去に納めた金額などにより受け取る金額が変わりますが、最高で毎月いくらくらい受け取れるのでしょうか。 当記事では、毎月受け取れる年金の最高額および、最高額が受け取れる職業の種類についてご紹介します。
老齢基礎年金の最高額
日本年金機構によると、老齢基礎年金の満額は、2023年度で月6万6250円です。20~60歳の40年間、毎月欠かさずに年金を納付すれば、満額が受け取れます。さらに「付加保険料」を追加で納めると、受け取れる金額を増やせます。 付加保険料とは、国民年金に加えて月400円納めると、納めた月数×200円が加算される制度です。2年以上、付加年金を受け取ると、納付した付加保険料より多くの年金を受け取れます。もし付加保険料を20歳から60歳まで納付し続けると、年額9万6000円が受け取れて、月額にして受給額が8000円増加します。 付加保険料で増加した分を加えると、2023年時点で老齢基礎年金の最高額は月7万4250円で、年間で89万1000円受け取れる計算になります。
老齢厚生年金の最高額
厚生年金は、給料を一定額ごとに区分した標準報酬月額と、税金が引かれる前の賞与から1000円未満を切り捨てた標準賞与額から求められます。 日本年金機構によると、標準報酬月額の上限65万円となるのは63万5000円以上であり、標準賞与額の上限は150万円で、標準賞与額の対象になるのは年3回までです。すべての上限額を足すと、年額が1212万円です。 つまり、老齢基礎年金と同様に20歳から、厚生年金の加入年齢上限である70歳までの年収が常に1212万円以上ある方が、厚生年金の上限額を納付しているため、老齢厚生年金も理論上は最高額になります。 年収1212万円以上の方は、標準報酬額が102万5000円です。50年間年金を欠かさず納めていたとすると、老齢厚生年金の最高額は年間337万815円。月額にすると、28万901円です。老齢基礎年金と合わせると、理論上の老齢年金最高額は、月35万5151円になり、年間に換算すると426万1815円です。 なお、年齢や状況によっては年金額が変動するケースもあるため、日本年金機構が運営する「ねんきんネット」で、年金の見込み額を試算してみることをおすすめします。