株高基調は継続するか?先週の日経平均株価「バブル後最高値」連日更新のワケ【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
海外勢の先物主導なら今後騰勢は弱まる恐れ、海外勢や個人などの現物買い越し額に要注目
なお、先物については、現物と同様、海外投資家の動きが重要で、ここには短期的な視点で売買を行う投機筋などが含まれるため、特に注意が必要です。先週は、1月12日が株価指数オプションなどの特別清算指数(SQ)値の算出日であったため、株価上昇のなか、コールオプションの売り手が評価損補填のために先物を買う「デルタヘッジ」を行い、一段の株高につながったとも考えられます。 実際、先物の出来高をみると、先週はSQ算出日の前日まで急増していることから(図表2)、デルタヘッジに絡む先物買いと、裁定業者(主に証券会社)による「裁定買い取引(先物売り+現物買い)」が膨らんだことが想定されます。この場合、騰勢は今後弱まる恐れがありますが、先週、海外投資家や個人、投資信託の現物買い越し額が、海外投資家の先物買い越し額を大きく上回っていれば、株高基調の継続は期待されます。 (2024年1月15日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『株高基調は継続するか?先週の日経平均株価「バブル後最高値」連日更新のワケ【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】 』を参照)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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