さだまさしさん、金沢・明成小で交流 校歌を作詞作曲「世界をつないでいく子に」
創立30周年となる金沢市立明成小に7日、校歌を作詞作曲したシンガー・ソングライターのさだまさしさんが訪れた。さださんは歌詞の一節にちなみ、「世界をつないでいく子どもたちに育ってほしい」と激励した。全校児童290人は校歌を高らかに斉唱し、さださんはほほ笑みながら聴き入った。 【写真】児童が歌う校歌を聞くさださん=金沢市の明成小 明成小は1995年に開校し、校歌は学校関係者が知人を通じてさださんに制作を依頼。97年に完成した。ゆっくりとしたテンポで、歌詞には「浅野川清く流れて 美しき金沢の空」「新しい夢となろう 明成の光となろう」「浅野川海へとそそぎ その海は世界を結ぶ」とある。 さださんが来校するのは10年ぶり3度目で、創立30周年に合わせて6年生56人が手紙で来校を呼び掛けていた。 さださんが体育館に姿を見せると大きな拍手が起こり、5、6年生による鼓笛隊の演奏で出迎えた。児童を代表して吉岡一成さん(6年)が「明成小の誇りである校歌を聴いてもらえることが本当にうれしい」と歓迎した。全校児童が元気いっぱいに校歌を合唱し、3番は歌詞を手話で表現しながら歌った。さださんは時折大きくうなずきながら手拍子で応えた。 校歌を聴き終えて、さださんは「子どもたちの心をつないでほしいと願って作ったこの歌を皆さんが育ててくれた。自分にとっても大きな財産になった」と目を細めた。元日の能登半島地震や9月の奥能登豪雨に触れ「皆さんが大きくなり、より素晴らしい能登、石川をつくってほしい」と期待した。 さださんに花束を手渡した竹本直恭(なおゆき)さん(6年)は「握手をしてくれた手が温かかった。すごい人なのに優しかった」と笑顔を見せた。当摩(とうま)ゆりさん(6年)は「校歌が大好きで、さださんに会えるのを楽しみにしていた。話しかけてもらってとてもうれしかった」と感激した。