女子ハンマー投げ 浜松湖北の鈴木菜摘が大会新記録で初優勝!
◆陸上 静岡県高校総体(24日・エコパスタジアム) 女子ハンマー投げで鈴木菜摘(浜松湖北3年)が50メートル58の大会新で初優勝した。 復調途上のヒロインが、ビッグスローを披露した。女子ハンマー投げで鈴木が2投目に50メートル58の大会新をマークして初Vを飾った。「きょうは全然ダメでした」と言いながら、これまでの大会記録(49メートル17)を1メートル以上更新。昨秋の東海新人女王の実力を見せつけた。 好調だった4月。7日の西部選手権では51メートル27の県高校新で優勝した。26日の西部総体では、53メートル88で県高校新を立て続けに塗り替えた。昨年の全国総体では3位に相当する好記録をマークし“メダル候補”に名乗りを上げた鈴木だが、今月上旬、アクシデントに襲われた。 高熱と腹痛で体調を崩し、GW中は全く練習ができなかった。「その期間に投げ込みをする予定だった。練習不足が響いた」。復帰してからも本調子には程遠く、練習では50メートルに届かなかった。本番で“大台超え”を果たしたが「3本以上、50メートル台を出したかったけど、1本しか出せなかった」と、悔しがった。 技術面の反省点は分かっている。「3回転から4回転目のスピードが上がらなかった」。練習不足で下半身の使い方がうまくいかず、力がハンマーに伝わらなかったのが原因だった。 伸び盛りの高校3年生。昨年、自己ベスト46メートル43を記録してから1年足らずで7メートル以上も伸ばした。高校入学後にハンマー投げを始め、「努力次第で記録が伸びるのが魅力」とのめり込んでいる。昨年は県2位で東海総体に進出したが、全国は逃した。「雰囲気に圧倒された。今年は少し自信がついたので、堂々と臨みたい」。全国での表彰台を目標に掲げる県女王が、課題を修正して最終関門に挑む。(塩沢 武士)
報知新聞社