【大相撲秋場所】45歳の越ノ龍、30年の力士人生に別れ 「全敗で終わりたくなかった」白星に涙止まらず
◇21日 大相撲秋場所14日目(両国国技館) 藤島部屋の序二段、越ノ龍(福井県坂井市出身、45)が秋場所14日目の取組を最後に、30年間の力士人生を終えた。 6連敗で迎えた最後の相撲は、大国巌をはたき込んで白星。花道を引き揚げながら涙が止まらず、「全敗で終わりたくなかった」。45歳になっても変わらず稽古に励みながら、ちゃんこ長としても部屋を支えた。 師匠の藤島親方(元大関武双山)は「先場所まで、自分の子どもぐらいの力士と稽古をやっていましたし、ちゃんこ長としてもずっとやってくれていました。部屋をやって14年ですが、越ノ龍の力は大きかった。部屋のために、分からないところで動いてくれる。大したものだと思います」とたたえた。 今後は地元に帰って飲食業に就く予定。越ノ龍は「(出身力士が1人となった)福井県にいい子がいたら藤島部屋を紹介して恩返ししたい」と話した。
中日スポーツ