フェンシング・江村

　パリ五輪の開会式が26日（日本時間27日）に市中心部のセーヌ川で行われ、船上パレードではフェンシング女子の江村美咲（立飛ホールディングス）＝大分市出身、ブレイキン男子の半井重幸（ダンサー名・SHIGEKIX、第一生命保険）が日本選手団の旗手を務めた。 ■リオ五輪金メダリストが大胆イメチェン【写真】 　雨脚は式典が進むにつれて強まったが、江村は川岸を埋めた世界中からの観客に向けて笑顔で手を振った。「この天気の中にもかかわらず、川沿いから日本、そして世界中のたくさんの方々が声援を送ってくださっていたので、その瞬間を見逃さないように、一人一人の顔を見る気持ちで船に乗っていました。改めて本当にたくさんの方々に支えられ今があるという思いをかみしめていました。皆さんへの感謝の気持ちをプレーで出し切りたいと思います」と決意を新たにした。 　サーブル個人で世界選手権を2022、23年と連覇している江村は、日本勢初の個人での金メダル獲得が期待される。開幕が近づくとともに高まる自身への期待に対して「どのくらいの注目度なのか、どのくらい期待されているか、ピンとこない部分もあって…」と戸惑いを口にしたこともあるが、フェンシング発祥国のフランスでまず大役を見事に全うした。 　2021年東京五輪は個人で13位、団体は5位でメダルに届かなかった。五輪後は精神的に落ち込んだ時期もあったが、苦難を乗り越えて金メダル候補として2度目の晴れ舞台に立つ。170センチの長身で前に大きく踏み出して攻めるロングアタックが得意技。「自分を信じ、試合を楽しんで、悔いなく全部出し切る」と挑戦者の思いで全てをぶつける決意だ。29日にサーブル個人に出場する。