ロドリゲスがエストラダに7回KO勝ちで新王者に 「井岡とマルティネスの勝者がいい」と3団体統一戦を希望
プロボクシングのWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチが29日(日本時間30日)、米アリゾナ州フェニックスのフットプリント・センターで行われた。前IBF、WBO世界フライ級王者で、現WBC世界スーパーフライ級1位のジェシー・ロドリゲス(24)=米国=が、初防衛を目指していた王者のフアンフランシスコ・エストラダ(34)=メキシコ=に7回3分KO勝ち。新王者となった。 1回から試合を優位に進めると、3回に右アッパーをヒット。4回には左アッパーを当ててからのワンツーでダウンを奪った。5回には左ストレートでエストラダを後退させる。6回に右ストレートを被弾して初のダウンを喫したが、7回に左ボディーアッパーでエストラダをキャンバスに沈めた。両手を広げて喜びを表現し、ニュートラルコーナーに上って大歓声に応えた。 WBC世界スーパーフライ級王座に返り咲いたロドリゲスは「レジェンドである『ガロ』(エストラダの愛称)と一緒にリングに上がり、彼のベルトを奪うなんて、本当に信じられない」と語った。 同王座を保持していたバムという愛称を持つロドリゲスは2度防衛後の22年10月、階級を下げるため王座を返上。昨年4月に米テキサス州サンアントニオでWBO2位だったクリスチャン・ゴンサレス(メキシコ)と王座決定戦を闘い、3-0の12回判定勝ち。世界2階級制覇を達成した。12月にはグレンデールでIBF王者だったサニー・エドワーズ(英国)と王座統一戦を行い、9回終了TKO勝ち。2団体統一王者となった。帝拳プロモーションと契約を結んでいるロドリゲスはスーパーフライ級に戻ってのビッグマッチで世代交代を印象付けた。 当時WBCフランチャイズ王者だったエストラダは2022年12月に米カリフォルニア州グレンデールで、元世界4階級制覇王者でWBC1位だったローマン・ゴンサレス(ニカラグア)と王座決定戦で3度目の対戦。2-0の12回判定勝ちで王座を獲得して以来の試合だった。再戦条項があるため、次戦は立場を入れ替えての再戦が濃厚。約6年4カ月ぶりに黒星を喫したエストラダは「あそこで犯したミスは分かっている。再戦が楽しみだ」と早くもリベンジを誓った。 再戦の勝者はWBA王者の井岡一翔(35)=志成=や、WBO王者の田中恒成(29)=畑中=との統一戦が期待される。ロドリゲスは「井岡とマルティネスの勝者がいい」と、7月7日に東京・両国国技館で2団体王座統一戦を闘う、井岡とIBF王者のフェルナンド・マルティネス(32)=アルゼンチン=の勝者との3団体統一戦を希望。さらに、「(4団体統一を)最近、他の選手がやっているのを見たことがある。すべてのベルトを巻くことは、私が望んでいることだ」と4団体統一にも意欲を示した。
試合はスポーツ専門動画配信サービスのDAZNで全世界に生配信された。プロ戦績はロドリゲスが20戦20勝(13KO)、エストラダが48戦44勝(28KO)4敗、井岡が34戦31勝(16KO)2敗1分け、田中が21戦20勝(11KO)1敗、マルティネスが16戦16勝(9KO)。