〈年金40万円・退職金5,000万円〉共に元国家公務員の70代夫婦…「高級老人ホーム入居」で余裕の老後のはずが「悔しくて…」と涙したワケ
住まいの経年劣化は避けられず、住み続けるには修繕は欠かせません。しかし高齢者になると「直すのではなく住み替える」という選択肢も。その場合、ひとつの候補となるのが「老人ホーム」です。老人ホームを選ぶ際には、齟齬が生じないように見学をしっかりしておきたいところ。ただ見学をしておけば安心かといえば、そういうわけではないようです。見学でも見抜けなかったポイントとは? 【早見表】年金に頼らず「1人で120歳まで生きる」ための貯蓄額
人生で最も高い買い物のひとつ「マイホーム」だが…住み続けるにはお金がかかる
アットホーム株式会社が行った『一戸建て修繕の実態調査2023』によると、「これまでの住宅修繕にかけた合計費用はいくらですか?」の問いに対して、平均は615.1万円、木造に限ると628.8万円、鉄筋・鉄骨造に限ると582.4万円でした。 【築年数別にみる住宅修繕費の合計】 「30~34年」:595.6万円/476.7万円 「35~39年」:546.4万円/665.7万円 「40~44年」:750.8万円/671.9万円 「45~49年」:594.8万円/781.4万円 「50年以上」:858.6万円/559.0万円 ※数値左「木造」、右「鉄筋・鉄骨造」 修繕を行ったことのある場所を聞いたところ、最も多かったのが「外壁」で平均回数1.7回、修繕費合計は138.3万円。1回目の修繕時の築年数は平均18.8年で、その際の費用は平均100.7万円でした。1回目の修繕時の平均築年数が20年を下回るのは、「給湯器(1回目平均築16.7年、費用平均28.8万円)」、「シロアリ関連(1回目平均築18.9年、費用平均29.4万円)」、「駐車場(1回目平均築18.3年、費用平均45.7万円)」、「庭(1回目平均築19.1年、費用平均33.1万円)」。また1回目の修繕時の平均築年数が最も遅かったのは「窓(1回目平均築25.0年、費用平均34.1万円)」。修繕回数が最も多いのは、「シロアリ関連」で2.0回でした。 いずれにしても、大金をかけて買うマイホーム、維持していくにもそれなりのお金がかかります。そのため、あるタイミングで高齢者が悩むのが、「修繕をするか、それとも住み替えるか」という選択。 ――終の棲家と考えて、バリアフリーを施す ――いつまで自宅で過ごせるか分からないから、修繕を我慢する ――いっそのこと、住み替える 色々な選択肢があるでしょう。内閣府『令和6年版高齢社会白書』によると、高齢者の住み替え意向は5.8%。「将来的に検討したい」も含めると3割に達します。また住み替え佐紀として考えている住居形態としては、「戸建て/持ち家」が最多で28.7%。「集合住宅/持ち家」16.6%、「シニア向け分譲マンション」6.3%と、なんだかんだといって持ち家にこだわりたい人が半数以上。一方で、老人ホーム*への入居を希望する割合は、15.4%と6人に1人の水準。やはり老いと共に不安が大きくなる医療や介護の問題。老人ホームであれば安心、といったところでしょうか。 *介護保険施設と有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅の合計