日本医科大で「つながるマルシェ」 防災×祭りで地域の絆を強化
日本医科大学(文京区千駄木1)で12月8日、防災啓発イベント「ご近所 de BOSAIがおくる つながるマルシェ2024」が開催された。来場者は医療現場を支えるドクターカーの展示や関東大震災アーカイブ写真の展示、防災用品の販売、主催団体のオリジナルソングのステージ披露などを通じ、地域防災の意義や備え方に触れた。(文京経済新聞) 【写真】看護師による綿あめ販売 開催は今年で2回目。関東大震災から101年を経た東京で、依然として予測される大規模災害への備えは喫緊の課題となっている。同イベントは、防災基調講演やパネルディスカッションに加え、マジックショーや手作りコーナーなどのエンタメ要素を交え、多世代が楽しみながら学べることを目指して企画された。 会場には、普段目にする機会の少ないドクターカーを展示したほか、5000件以上の出動実績があるという医療者の緊急対応を紹介。関東大震災当時の写真や石川県能登町の地震直後の避難所の写真と共に、地域の防災啓発活動の報告資料が並んだ。災害時のトイレ問題に焦点を当てたコーナーでは、来場者が持ち運べる簡易トイレの組み立てを体験したほかと、凝固剤を使って建物内の災害用トイレを実際に体験した。 今回のイベントには親子連れから高齢者まで約250人が参加した。主催した防災啓発ボランティア団体「ご近所 de BOSAI」代表の北尾昭子さんは「このイベントを通じ、人と人、人と情報がつながれば、災害時に助け合える下地が整う。多くの人が交流し、救急医療の現場を知り、防災意識を高める場が生まれたことが何よりの成果」と振り返る。
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