東山動植物園に天然記念物ツシマヤマネコの新獣舎が登場/愛知
■動物の生息地や環境を知る ツシマヤマネコを通して、その故郷である対馬についての理解を深めてもらうことも大切にしており、獣舎の入口は対馬の伝統的な建築である石塀や石屋根をイメージ。獣舎内にも現地で特別に作ってもらったという対馬ならではの蜂の巣箱“蜂洞”を置くなどしている。また、獣舎の前には対馬ならではの樹木、ヒトツバタゴ、ゲンカイツツジ、ヤブツバキなどを植栽。対馬の環境を再現している。「ヒトツバタゴは、日本では対馬のほかには岐阜県東濃地方と愛知県・長野県の一部にだけ自生する樹木で、このエリアとの不思議な縁も感じさせます」とのこと。獣舎前にはパネル展示があり、ツシマヤマネコや対馬についてわかりやすく解説されているので、こちらにも目を通して理解を深めたい。 ■希少種の保護は動物園の使命 動物のかわいらしさや珍しさなど、展示される内容に興味や関心が集まりがちだが、「希少種の保護やそれについての普及・啓発、繁殖なども動物園が持つ重要な役割の一つです」。繁殖は環境省と日動水の計画によるもので、東山動植物園ですぐに行われるとは限らず、行われても非公開ではあるが、日本の固有種を守る取り組みについて理解を深め、見守っていくことが大切だ。 なお、新獣舎のオープン日には10時よりオープン式典が行われ、式典に参加した来園者先着300名に記念品として、東山動植物園オリジナルグッズがプレゼントされる(記念品の引換券は9時より配布予定)。また、4月26日(土)、27日(日)の13時30分からは、飼育担当者が動物について解説するアニマルトークが獣舎前で行われる。