ネパール友好架け橋に 長野県駒ケ根市に「ライブラリ&カフェ」開館
ネパールに関する図書など資料を並べ、交流促進を図る施設「ネパールライブラリ&カフェ」が7日、長野県駒ケ根市中央のネパール料理店ポカラキッチン2階に開館した。同国に携わってきた有志や出身者が設けた民間の施設で、研究資料や一般図書、民具など千点以上を展示。開館セレモニーは両国関係者が出席して祝い、施設を架け橋に友好が一層深まることを願った。 開設したのは、ネパール研究者で元埼玉大学特任教授の伊藤ゆきさん(80)=さいたま市=を中心に有志ら3人。広さは約50平方メートルで、蔵書は研究の専門書や両国の作家による小説や紀行文、絵本など。現地の民具も並べ、いろりや祭壇も再現し、1階の料理店で提供する飲食物を楽しみながら学習、交流できる。 同市はネパール・ポカラ市と国際協力友好都市で、駒ケ根青年海外協力隊訓練所もあって国際交流の意識が高い。式典でドゥルガ・バハドゥール・スベディ駐日ネパール特命全権大使は「人々や文化がつながり、友好が深まれば。このような施設は国内初。日本で生まれ育ったネパールの人たちが母国を知る場にもなる」と期待。自著を含む約500冊を寄贈するとした。 施設はイベントや語学教室の会場にも使う。伊藤さんは「図書館の堅苦しいイメージではなく、気軽に立ち寄れる場所になれば」と話した。 利用無料。ほぼ無休。資料提供を含む問い合わせは事務局(電話090・1860・9677)へ。