フットサル日本代表・本石猛裕

日本代表は12月14日、大田区総合体育館で行われた国際親善試合でアルゼンチン代表と対戦し、1-1で引き分けた。2016年のワールドカップ王者であり、2021年大会も準優勝した世界屈指の強敵に善戦した。 【映像】名門バルセロナで日本人選手がピッチに立った瞬間！ 本石猛裕にとっては、悔しさのほうが大きな一戦となった。「やってやる」と意気込んだものの出場機会は限られ、ピッチに立った際も、違いを見せつけるにはあまりに出番が短かった。清水和也、平田ネトアントニオマサノリに次ぐ“3人目のピヴォ”としてこの試合に向けてメンバー入りしたが、ここまではまだ爪痕を残せてはいない。 2024年に控えるアジアカップ本大会、そしてワールドカップへとつながる代表活動において、本石はアルゼンチンとの2戦目で、違いを出せるか。試合後、胸の内に秘めた思いを聞いた。

ピヴォは常にゴールを決めないといけない

悔しさを胸に、第2戦を見据える本石猛裕

──率直に今日の試合はどうでしたか？ 僕はあまり試合にはからめませんでした。出た時も守備や攻撃で起点になることができなかったので悔しいの一言です。 ──今日はピヴォの3人を使い切って勝つプランもあったと思います。試合前に言われていたことや意識したことは？ 3-1や4-0であったり、どちらのシステムもやらないといけないと、監督は常々言っていますし、その戦術をやっています。チームとして、（清水）和也とマサ（平田ネトアントニマサノリ）がうまく機能して、ゲームのつくりのところではうまく回して、ラインが上がった時にしっかりピヴォとして張れていたので、その2人を見習わないといけないな、と。 ──ベンチで2人のピヴォの動きやマッチアップなどを見ていて、どう入っていこうとイメージしていた？ 守備のプレス強度は最初から高かったので、どう反転するとか、運ぶとか、受け方は意識して入りました。ただ、なかなかボールを触れませんでした。次の試合でチャンスがあれば今日、感じたことは絶対に生かしたいです。 ──ピッチに入ってみた印象は？ そんなに、これは勝てないという感じではありませんでした。もう少し落ち着いてボールをもらえれば、自分のプレーには自信があるので、そこは見せていかないといけないですね。 ──最初の印象では、ボールを持たされているというか。日本はなかなか突破できない印象でした。 プレス強度も高かったですし、相手は残ってくる守備をしていたので、挟まれて前にいけないシーンは、スカウティングでも話をしていました。そこは2戦目に向けて改善しないといけないですね。そのなかでピヴォで収められたら、ゲーム展開も変わってきますし、落ち着いたゲームとか、キープして二次攻撃ができるので、厚みを出せると思います。 ──本石選手は、このタイミングでメンバー入りしました。今シーズン何度か話を聞きましたが、アジアカップ、ワールドカップとつながるなかで、ここが重要な時期になるだろう、と。現在地や手応えをどう感じていますか？ 手応えは正直あまり、今のところなくて。今日のゲームの出場時間とかもそうですね。リーグで点を取っていても、代表とはまた違います。代表チームで求められることはクラブとも違うので、そこにもっと自分がアジャストしていかないといけないと今も感じています。アジャストしながら自分の武器を出さないと生き残れないと感じています。 第1戦は終わってしまいましたが、第2戦でチャンスがあれば絶対にどうにかしてやると思っています。 ──ピヴォの平田選手のああいうゴールを見ると刺激にもなりますよね。 そうですね。やっぱり点を取ってなんぼのポジションなんで、どんなシステムや戦術でも、ピヴォはゴールを決めないといけない。常にそこは。マサが点を取って本当にうれしいですけど、その反面、悔しい気持ちもあります。自分が点を取っていればと。今日はそんなシーンを作れなかったですけど、そういう気持ちはあります。チャンスがきた時に決められる準備をしたいと思います。 ──この試合を経て、決められる準備のイメージはできましたか？ そうですね。トレーニング自体も、フィニッシュのパターンや押し込めた時の3-1に移行しての攻撃はオーガナイズされているので、そこはもっとやっていって。少しずつですけどよくなるとは思うので、しっかりと一緒に出る選手とコミュニケーションを取って、自分がプレーしやすいようにしたり、周りを生かしたりができないといけないですね。 ──では、次戦は現在Fリーグ得点ランキング1位タイのゴールに期待しています！ はい、頑張ります！