（ブルームバーグ）： 西武ホールディングス（ＨＤ）が、赤坂プリンスホテル跡地に建設した旗艦ビル「東京ガーデンテラス紀尾井町」の売却を検討していると、ロイターが事情を知る関係者４人の情報として22日に報じた。売却額は3000億円を超えるとみられるという。

報道によると、２人の関係者が少なくとも3000億円の取引になりそうだと語り、実現すれば国内の不動産取引で過去最大級となる可能性がある。西武ＨＤは、シンガポール政府系ファンドのＧＩＣや米ブラックストーンなど10社程度に売却を打診したという。

西武ＨＤは昨年５月に、現行の中期経営計画の進ちょくについて説明。資産を軽くする経営を促進するため、不動産回転型ビジネスの検討を加速するとしていた。同社の広報担当者は、現時点で何も決まっていることはないが、当初の予定通り2024年５月に向けて検討を進めているとメールで回答した。

西武ＨＤは22年に子会社のプリンスホテルが保有するホテルやスキー場など全76施設のうち、苗場スキー場やザ・プリンスパークタワー東京など26施設をＧＩＣに1237億円で売却した。

報道では、交渉はまだ初期段階であり、売却時期は不明で、売却しない可能性もあるとした。

東京ガーデンテラス紀尾井町は16年に開業し、オフィスやレストランなどが入る。

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