「強い違和感をもった」「当事者への配慮が無い」 猪口議員宅の火災報道で約250件の批判がBPOに
放送倫理・番組向上機構(BPO)は、東京都文京区にある自民党・猪口邦子参院議員の自宅マンション火災の報道に対する視聴者意見を公式サイトで公表した。火災現場で炎を背景にした人のシルエットが映る映像を放送したテレビ局に対し、「非常にショッキングであり配慮すべきだ」などの批判的意見が約250件寄せられたという。 【画像】2024年11月にBPOに寄せられた実際の意見(抜粋) ■「映像を使用するという判断は軽率だったのではないか」 2024年11月28日の情報番組「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系)では、燃え盛る炎とともに人のシルエットが映る動画が放送された。また、同日の「news every.」(同局)でも同様の映像を使用。これに対し、SNSでは「人間の尊厳に対して全く配慮がない」などの声が上がっていた。 BPOは、12月13日に開催された「第201回放送倫理検証委員会」の議事概要を公式サイトで発表。先述したような映像を放送したテレビ局への批判的意見が約250件寄せられたと明かした。 BPOの公式サイトでは、24年11月に視聴者から寄せられた意見を公開されている。下記のような声があったという。 「参議院議員の自宅の火災を撮影した視聴者映像。逃げ遅れた人と思われる姿が映っていてショックだった。ご家族の心情を思うと言葉もない。あの映像を使う必要性が本当にあったのか、もう一度考えてほしい」 「参議院議員の自宅の火災。炎のそばで動いている人の映像を使ったことに強い違和感をもった。当事者への配慮がまったく無いし、映像を見た視聴者の心も傷ついたと思う。映像を使用するという判断は軽率だったのではないか」