名スカウトがセンバツで選ぶ逸材10人
捕手では、福岡大大濠、三浦の“女房”、古賀悠斗を評価した。 「キャッチャーは、古賀、猪田和希(神戸国際大付)、篠崎康(帝京第五)の3人。三浦のピッチングを引き出して、ちゃんと完投させているのは古賀のリードだろう。サイズが小さいが、元投手だけあって肩はある。再試合では試合を決めるホームランも打った。プロは指名したくなるキャッチャーだ」 野手でズバ抜けた存在は清宮。片岡さんは、清宮ただ一人にS評価をつける。 「松井秀喜クラスであることは間違いない。フライが高く上がっていることが話題になっているが、元々の懐の深さとバットスイングの速さは、彼の長所。プロでの守備位置も問題にはならない。一塁でいいし、足は遅くないから外野もやれるだろう。ただ左が打てないなど問題点はいくつか残っている」 野手で清宮以外に挙げたのは、大会前に、東の清宮、西の安田と、言われた強打の三塁手、安田尚憲(履正社)、そして、作新学院の4番として、1回戦の帝京第五戦ではホームランが出ればサイクルヒットという大活躍を見せた中島淳、今大会は豊作だったショートのポジションからは、半情冬馬(秀岳館)の名前がリストアップされた。 「ショートにはいい選手が目についたが、体にまだ芯のない選手も多かった。その中で気になったのは、秀岳館の三遊間。ショートの半情だけでなく三塁の廣部就平も馬力があった。履正社の安田は、バッティングがやや固いのと、本来ならば、通常以上の力を出せるはずの甲子園で結果を出せていないことはマイナス材料だが、素材としてはA評価に近い。プロで化ける期待値含み。リストには名前は出さなかったが、日大三高の金成麗生一塁手も、プロなみに肉体があって、素材としては文句なしだろう。センスを感じたのは、作新の中島。バットスイングが速く、振り切れる。野球センスを感じさせる。足もあるようだし、守りもいい。外野手では、明徳義塾の西浦颯大も3拍子揃っていた」 片岡さんがリストアップした10人のうち6人が、今日登場してベスト8の戦いで激突する。ドラフトの逸材は果たして、どんなプレーを見せてくれるのか。