復活なるか?!ファイナルファンタジー14新生エオルゼア
驕りを捨てさり、心機一転!メジャータイトルの意地を見せられるか
そもそも、何故しっかりテストしたとは到底思えないものを強行リリースしたのでしょうか。決算期を前に何がなんでも発売したかったという見方もありますが、最も大きな原因は「驕り」にあったのではないでしょうか。今年で25年を迎えたシリーズに数多く存在するファン層の厚さに加え、FF11の長期間運営に成功したという自信も手伝い、企業側からすると「不完全でも、きっとファンなら目をつぶってくれる。だから一定数のユーザーは確保できるに違いない」という甘い見通しに繋がったのではないでしょうか。当然、いくらファンとはいえこんな状態を許すはずがありません。 これらの反省点をふまえ、新生FF14の開発陣営はユーザーとのコミュニケーションへ積極的に取り組む姿勢をみせました。プロデューサーからの情報発信をはじめ、テスト中に起きた問題点へのフィードバック状況も明確に伝えていました。クローズドβに参加したユーザーに直接聞いたところ、フェーズを重ねるごとに細部に至るまで修正が入っているのをしっかりと体感できたということです。 現行のオンラインゲーム最高峰といえる美しいグラフィックも健在ですし、魅力的なキャラクターや丁寧なチュートリアル、手軽に参加できるイベントもしっかりと用意。とくに旧FF14が発売されなかったプレイステーション3版のユーザーは、プレイを心待ちにしていたこともあり新たな開発陣営による対応を好意的に受け止めているようです。8月24日よりスタートした購入者特典の事前ログインサービスでは、同時接続者数14万を突破。アクセス殺到により規制やさまざまな障害なども発生しましたが、それだけ「少しでも早く遊びたい!」と思うユーザーがこれほどまで存在したという裏返しでしょう。 とはいえ、本来は2年前の時点でこの状態になっていなければなりませんでした。大きな改善を見せてはいるものの、PC版ユーザーからは「散々待たされてこんなものなのか」という厳しい意見も少なくありません。世界観の分かりやすさ、遊びやすさは格段に向上している一方、カスタマイズしなければ使いにくさの残るユーザーインターフェースなど課題はまだまだ山積みです。プレイステーション4版の開発も進む中で、サービス開始からどれだけマイナスイメージを払拭できるか注目です。