【アジアバドミントン選手権】渡辺勇大/東野有紗は準々決勝で敗れる。「カウンターが打てず、相手に読まれて決めきられる展開が増えてしまった」(東野)
4月12日にアジア選手権(中国・寧波)4日目が開催され、各種目の準々決勝が行なわれた。混合ダブルス準々決勝:蒋振邦/魏雅欣(中国)に0-2で敗れた渡辺勇大/東野有紗のコメントを紹介する。 ――3月のフランスオープンで敗れた相手との再戦 渡辺 フランスの時よりは、いいゲームができたと思います。ディフェンスをしっかりして、というところでしたが、我慢しきれなかったというか、相手に決めきられてしまいました。 東野 練習を積んできたのに、それが試合であまり出せなかった印象です。 ――第1ゲーム序盤はリードしていた 東野 球を上げても少し余裕がありましたが、点が競り出してからは、カウンターが打てなくなって、同じ場所に返して、相手に(コースを)読まれて決めきられる展開が増えました。あとは、風の影響で飛ぶかなと思って、ロブも浅くなってしまいました。 ――2ゲーム目に入って戦い方を変えたか 渡辺 いや、あまり(変えていない)。ディフェンスをしっかりするのが基本だと思っています。結果として仕掛けてるポイントが少なかったかもしれないけど、上から打たれ続けている展開なので、リスクがある。そこの判断が難しい。仕掛けてミスが出たら焦るな、という話になるし、仕掛けないで攻めきられたら、もっと仕掛けろという話になる。ディフェンスができればこちらから仕掛けなくてもいいという選択になったけど、上から打たれる、先に沈められる展開になれば、まずはディフェンスをやりきることを基礎にするべきだと思っています。 ――決められた球は、コートの後方より前側で打たれていた 渡辺 スマッシュを打たれた時のレシーブが甘いから、次を(前で)打たれている。でも、全然焦る必要はないと思う。前半はディフェンスができていた。前半と同じ気持ちで左右に振ったり、高く上げて相手の目線を上げさせることをやってもよかったかなと思います。仕掛けて相手にミスをさせるか、ディフェンスで我慢するか。今は、どっちも壁にぶつかっている感じがします。だから(厳しい場面で)どちらにも頼れない。どちらでもいいから、もうちょっと信頼できるプレーを持てると、また違うかなと思います。 ――球の精度にこだわって準備をしてきたと話していたが、今大会で見えた課題は? 渡辺 一緒かなと思います。練習と試合は違うし、試合でしか対戦できない選手もたくさんいます。やっぱり試合をして感じることはすごく大きい。そこにどれだけ近づける練習をできるかが、大事になってくると思います。 ――東野選手が見えた課題は? 東野 練習期間が長い中、前衛でもう1回勝負と思って練習してきましたけど、やっぱり中国が相手になると、もう1回多く返ってきたり、返ってくる球の精度がよかったりするので、こういう練習をしないといけないと思いました。練習と試合は全然違う。練習でクオリティを出せても、試合でそれがなかなか出ない。逆に、自分が落としにいって、その球を落とし返されて、自分が上げてしまってという流れで、勝負ができていない。もう1回自分がハーフとかで対応するレパートリーを増やせたら、もっと違った形になるかなと思います。 ――前回の東京五輪から、パリ五輪へ。3年間での成長は? 渡辺 結構(明確に答えるのが)難しい。全体的にはよくなっていると思うし、目標を持ってこう練習に取り組めてるところは成長してるなと感じています。 ――次戦に向けて 渡辺 オリンピックのシード権争いもありますし、もう1回調整し直したい。次は、グレードの高いシンガポールオープン、インドネシアオープンなので、しっかりと結果を出せるように頑張りたいです。 東野 (次の大会まで)期間があると思うので、今言った課題にしっかり取り組んで、練習の中でも試合と同じぐらいの気持ちで、クオリティを出せるように、もっと練習していきたいなと思います。
取材・写真 平野貴也 構成 バドミントン・マガジン編集部