富山県氷見市への思い込め作曲 市出身の音楽家・TAIHEIさん、防災無線メロディ披露
富山県氷見市出身の音楽家、TAIHEIさん(31)=本名・櫻打泰平、神奈川県=が、4月から市内で正午に流れる防災行政無線メロディーとしてピアノ曲「日日(にちにち)」を作曲した。雪によって異なる表情を見せる氷見の景色から着想し、人や文化、食など魅力に満ちた氷見で暮らす素晴らしさを感じてほしいとの思いを込めた。市芸術文化館で26日に開かれた会見で、生演奏で披露した。 TAIHEIさんはロックバンド「Suchmos(サチモス)」のキーボード奏者として知られ、現在はリーダーを務めるバンド「賽(SAI)」など幅広く活動する。 防災行政無線は地震や津波が発生した際に氷見市内136カ所の屋外スピーカーで情報を知らせる。動作確認のため毎日、正午と午後5時にメロディーを放送している。システム更新に合わせてリニューアルされることになり、昨年秋に市から作曲依頼を受けた。 禅語の「日日是好日」の考えにちなんだ「日日(にちにち)」は、氷見がよりすてきな街になっていくことを願って作った。55秒の曲で冬春と夏秋版を用意した。「子どもたちや市民の生活に溶け込んでくれればうれしい」と語った。同席した林正之市長は「優しい穏やかな曲になっている」と話し、復興の糧となるよう祈念した。
TAIHEIさんは地震について「自分にできることは長期的な支援の必要性を伝え続けること」と述べた。 現在午後5時に流れるメロディー「くららの咲くころ」のアレンジも担当し、ピアノによる冬春と夏秋版を編曲した。市は毎月第3日曜と3月10日、5月5日の正午には「忍者ハットリくん」のメロディーを流す。