レーサーレプリカ世代が気になる東京モーターサイクルショー出展モデル5選
3. ホンダ「GB350 C」
2021年に登場し、またたく間に人気モデルとなった「GB350」。空冷単気筒のエンジンと、バイクらしいクラシカルなスタイリングが支持されているポイントですが、そのクラシカルなイメージをさらに強めたのが「GB350 C」です。前後のフェンダーが大きくなり、フロントライトとフォークには専用のカバーが追加され、1950年代頃のマシンのイメージに近づいています。 タンクやサイドカバー、エンブレムのデザインも変更され、シートも前後が分割したクラシックなデザインとされていました。 マフラーも“キャブトン”と呼ばれる形状となり、見た目の印象はかなり変わっています。クラシックなイメージが好きな人にはかなり刺さりそうですが、個人的にはスポークホイールならもっと良かったのに…と贅沢なことを考えてしまいました。
4. カワサキ「KLX230 SM」
昨年のモビリティショーで公開され、市販予定とされているのがカワサキの「KLX230」。最近、選択肢が激減しているトレール車と呼ばれるタイプのオフロードモデルが復活するのがニュースでしたが、それに17インチのオンロードタイヤを履かせた「KLX230 SM」が初公開に。 過去に“モタード”と呼ばれブームになった時期もありましたが、軽量なオフロード向けの車体にグリップの良いタイヤを履かせることで街中でキビキビとした走りを味わえるのがメリットです。 「KLX230 SM」は2022年にわずかな期間だけ国内販売されていたことがあり、その頃に試乗した際にかなり印象が良かったので復活するのはうれしいニュース。スタンダードの「KLX230」が正立フォークなのに対して「SM」は太い倒立フォークを採用しているところにも期待ができます。カワサキはかつて「Dトラッカー」というモデルで、ブームを牽引したメーカーで筆者も乗っていたことがあるので、復活を心待ちにしています。
5. BMW「CE 02」
輸入車の中で一番気になったのはBMWの新しい電動モデル「CE 02」です。フロント14インチ、リア15インチの太いタイヤを履いたスタイルは、まるで漫画の中から出てきたようなユニークなもの。デザイン自由度の高い電動車のメリットを存分に活かしたマシンです。車両区分としては250cc以上の軽二輪となり、最高出力は15PSで最大トルクは55Nmとされています。 近年のBMWは電動の2輪車にも力を入れていて、特に最近は単純にエンジンをモーターに置き換えたようなマシンではなく、基本設計やデザインから電動ならではのモデルを開発していて、乗ってみてもこのジャンルではトップグループを走っていると感じられます。「CE 02」は、その路線をさらに突き詰めているように見えるので、かなり期待して良さそう。価格は125万円とされていて、補助金を考慮に入れても高価なのが懸念されるところでしょうか。 バイク本体ではありませんが、個人的に実物を見ておきたかったのがSHOEIブースに展示されていた漫画『バリバリ伝説』とのコラボモデル。1980~90年代のバイクブームの頃に多くのライダーを虜にした作品で、作中で主人公・巨摩 郡(こま ぐん)がかぶっていたヘルメットのカラーリングが、同社の「X-Fifteen」と「Z-8」で再現されています。 作中の赤いカラーリングを忠実に再現した「X-Fifteen グン」と、モノトーンのカラーでイラストを配した「Z-8 バリバリ伝説」は、ともに9月末までの受注期間限定品。“バリ伝”のファンなら、この機会に注文しておきたいところでしょう。
<取材・文/増谷茂樹>