阪神・山田脩也「桜梅桃李」でひと花咲かせます 2年目への思いグラブに刻んだ! 個性を生かして自分を磨く
自分だけの花を咲かせる! 来季2年目を迎える阪神・山田脩也内野手(19)が27日、鳴尾浜で行われた強化指定練習に参加し、来季用のグラブでキャッチボールなどを行った。グラブに名前とともに「桜梅桃李(おうばいとうり)」の刺しゅうを刻んだ若虎は、持ち味を生かして初の1軍出場を目指すと意気込んだ。 自分を知り、生かし、満開の花を咲かせる。山田は側面に「桜梅桃李」の言葉が刻まれた赤茶色のグラブを手に、寒さが増す鳴尾浜で汗を流した。 「(刺しゅうは)なんかいいな、と思って。それぞれのいい色を出す、それぞれの良さを出すってことですよね」 桜・梅・桃・李(すもも)がそれぞれ違う魅力的な花を咲かせるように、個性を生かして自分を磨くことが大切だ、という言葉として伝えられてきた四字熟語。思いをグラブに込め、2年目のシーズンに挑む。 自分を生かすためにまずすべきことは自分を知ること。山田は今オフ、動作解析の施設を利用する予定で「体の使い方や自分の体に合った、どこを使えば出力を出せるか勉強する」と語った。ルーキーイヤーの今季は遊撃や二塁でウエスタン102試合に出場。高卒1年目から経験を積んだ中で、打撃で感じた波の大きさを課題に挙げた。 「いい日の後に悪い日があったり、いい日が続かないときがあった。出力の出し方をもっと追求したい」 守備で高い評価を受けた一方、打率は・217と苦戦した。シーズン終盤につかんだ手首の柔らかさを生かす打撃に加えて、安定した打力をつけるために体の使い方を見直し、1軍デビューを目指す。今季1軍で遊撃を守った木浪と小幡の2人に割って入るべく、決意を込めた。 「一番は1軍に上がること。そこを目指しているので、しっかりアピールしながら結果を残していかないとと思っているので、そこはこだわってやっていきたい」 一つとして同じ花はないプロ野球の世界。持ち味をフルに発揮し〝世界に一つだけの花〟を咲かせてみせる。(邨田直人) ■桜梅桃李(おうばいとうり)
4つの木がそれぞれ違う花を咲かせることから転じて、他人と比較せずに自分自身を磨いていくことが大切だ、という教訓を持った言葉として伝えられている。中国の故事が由来とされ、鎌倉時代の説話集「古今著聞集」にも、春を象徴する花々としてこの言葉の記載がある。俳優・松坂桃李の名前もこの言葉が由来の一つになっている。